未来のエネルギーとしての核融合 早期の社会実装へ人材育成が重要に

2025年6月、内閣府は「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」を改定。社会実装の推進へ、人材育成も重視する。2023年から核融合人材の育成を訴えてきた東北大学教授の笠田竜太氏にフュージョンエネルギー(核融合エネルギー)の可能性と人材育成の在り方について聞いた。

未来の文明の発展に寄与する
持続可能なエネルギー源

笠田 竜太

笠田 竜太

東北大学 金属材料研究所
原子力材料工学研究部門 教授
博士(エネルギー科学)。研究キーワードはメカニカルアロイング、ナノインデンテーション、核融合工学、核融合材料、原子力材料。2021年7月~2023年3月まで文部科学省科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 核融合科学技術委員会 原型炉開発総合戦略タスクフォース専門委員(主査)を務める。共著に『機動戦士ガンダム 宇宙世紀vs.現代科学』(マイナビ出版、2022年)など。

次世代のクリーンエネルギーとして期待されるフュージョンエネルギー。2025年6月4日、内閣府は統合イノベーション戦略推進会議において、「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」を改定した。世界に先駆けた2030年代の発電実証を目指し、ロードマップを策定するとともに推進体制の構築を進める。

同年10月24日、高市総理の所信表明演説においても「エネルギー安全保障」について、「次世代革新炉やフュージョンエネルギーの早期の社会実装を目指す」と掲げられた。

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