読み書きに関する18歳意識調査の結果発表 日本財団

日本財団は10月26日、10月下旬から始まる読書週間を前に、「読む・書く」をテーマに実施した18歳意識調査の結果を発表した。読書が好きな人は6割近くに上り、嫌いと答えた人は約1割に留まった。

全国の17歳~19歳の男女1,000人を対象に行われたアンケートは、今回で30回目。月に読む本数は「1、2冊」が44.8%でトップ、「全く読まない」も32.7%に上った。コロナ禍で4人に1人が読書量が増えたとしている。一方新聞を読む人は32.7%で、2018年9月に実施した調査結果(47.5%)より14.8ポイント落ち込んでいる。読む時間は「5分以上10分未満」が44.3%で最も多く、次いで「5分未満」が32.7%だった。

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文章を書くことについては「好き」が29.4%、「嫌い」が27.7%と拮抗している。文章を書くのが好きな人は、読書が好きな人や月に3冊以上読む人でさらに10ポイント以上高い傾向が出ている。

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OECDが2018年に実施した国際学習到達度調査(PISA)では、日本の読解力は世界15位に低下している。教育・スキル局の担当者は、「OECDラーニング・コンパス(学びの羅針盤)では、未来に必要なコンピテンシー(資質・能力)を定義しており、読解力・文章力は学びの中核的な基盤(core foundation)の一つと位置付けている。その際、目的意識・当事者意識が、『読み・書き』の主体として重要だ」とコメントした。 

同調査は9月29日から10月5日にかけて、インターネットを通じて実施された。報告書は日本財団ホームページで公開されている。