多文化共生へ外国人キーパーソンを育成 新しい「近助」をつくる

製造業が集積する群馬県には在住外国人も多く、多文化共生は重要な課題だ。NPO法人Gコミュニティは伊勢崎市に拠点を置き、外国人への教育支援を行う。それは「外国人が外国人をサポートする」取組みであり、その先には多様な人たちがお互いの違いを認め合う地域社会を見据える。

地域のコーディネーターを養成、外国人が外国人をサポート

本堂 晴生

本堂 晴生

NPO法人Gコミュニティ 代表理事
慶應義塾大学大学院修士課程修了(電気工学)後、株式会社日立製作所勤務。米国駐在を経験。定年退職後、中国ベンチャー企業の東京事務所勤務。リタイア後、2009年からNPOにて文部科学省「『虹の架け橋教室』事業」、文化庁「『生活者としての外国人』のための日本語教育事業」のコーディネーター活動に携わった。現在、不就学を含む外国人児童生徒等の教育支援に加えて、親の支援及び地域の活性化活動を進めている。自ら立ち上げた2つのNPOを含め3団体で活動中。群馬県在住。

NPO法人Gコミュニティ代表理事の本堂晴生氏はかつて日立製作所のエンジニアであり、海外勤務を経験したことで多様性の価値を実感。定年退職後に外国人支援に携わるようになった。

「外国人は10年後、20年後、地域の中核となる人材です。外国人が日本語を学ぶことはとても大事ですが、それは最終目的ではなく、日本語は人生の選択肢を広げるための手段であり道具です。Gコミュニティでは、在住外国人が日本で将来の選択肢を広げられるよう環境づくりに力を注いでいます」

Gコミュニティの活動の1つが、地域で暮らす外国人の問題を把握し、専門家・専門機関につなぐコーディネーターの養成だ。「外国人コミュニティコーディネーター」「心理コーディネーター」の2つのコースがあり…

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