地域商社こゆ財団 人とつながり、教育の知見をオープンソース化

宮崎県中部の海辺に面した小さな町に2017年、地域商社・こゆ地域づくり推進機構が誕生した。町の特産品で稼いで地域の教育に再投資する仕組みを回し、多世代に向けたサービスを展開している。専門家として教育事業を牽引する中山隆氏に、地域の学びや成長を促すポイントを聞いた。

小中学生からシニアまで
目指すは全方位型の教育

中山 隆

中山 隆

一般社団法人こゆ地域づくり推進機構
教育イノベーション推進専門官
宮崎県新富町を中心に活動する、教育の「なんでも屋」。「change yourself―自分が変わる、自分から変わりたくなる学びのきっかけづくり―」をキーワードに、小中高生を対象にしたキャリア教育、教員向け研修や自治体向け研修、生涯学習講座の企画・運営を中心に日々活動している。

児湯郡新富町に一般社団法人こゆ地域づくり推進機構(略称こゆ財団)が設立されたのは2017年4月のこと。財政難を背景にスピード町経営を実践するため、旧観光協会を法人化した。活動の柱の1つである人材育成事業に新風を吹き込んでいるのが、昨年4月に着任した教育イノベーション推進専門官の中山隆氏だ。大学で教育関係を学び、前々職では大学入試センター試験の実施に携わった後、島根県の海士町に移住し、地元の高校で教育魅力化コーディネーターを務めた。縁あってこゆ財団の代表理事と知り合い、新しいチャレンジの舞台として新富町を選んだ。

一貫して教育畑を歩んできた中山氏が、今強く感じているのが「全方位型の教育をしたい」という思いだ。「子どもの義務教育から高等教育、キャリア教育、大人向けには…

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