文部科学省、令和8年度科学技術分野の文部科学大臣表彰の受賞者決定

文部科学省は、令和8年度科学技術分野の文部科学大臣表彰の受賞者を決定した。この表彰は、我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的に、研究開発や理解増進において顕著な成果を収めた者を顕彰するものである。令和8年4月15日に文部科学省にて表彰式が執り行われた。

今年度の受賞者は、各部門合わせて749名に達した。各賞の詳細は以下の通りである。

科学技術賞は、実用化された開発や独創的な研究を対象としており、4つの部門で構成される。開発部門(13件50名)では、透明字幕ディスプレイによる双方向字幕可視化技術を開発した設楽明寿氏(筑波技術大学産業技術学部 研究員)や落合陽一氏(筑波大学デジタルネイチャー開発研究センター 長)らのグループが選出された。研究部門(47件56名)は、我が国の科学技術発展に寄与する独創的な研究が対象となる。技術部門(7件14名)は、地域経済の発展に寄与する優れた技術を開発した中小企業等の技術者が対象である。理解増進部門(6件22名)は、青少年や国民の科学技術への関心を高める活動が対象で、青山潤氏(東京大学大気海洋研究所 教授)らによる被災地に希望を育む文理融合アプローチによる海の理解増進活動などが高く評価された。

若手科学者賞は、高度な研究開発能力を示す40歳未満の若手研究者101名に贈られた。赤松剛氏(量子科学技術研究開発機構量子医科学研究所先進核医学基盤研究部 グループリーダー・主幹研究員)による「革新的頭部専用PETの実用化研究」や、浅子壮美氏(理化学研究所環境資源科学研究センター機能有機合成化学研究チーム 上級研究員)による「分子認識と活性化に基づく多様な資源の精密変換に関する研究」など、将来の科学技術を担う独創的な業績が選ばれた。

研究支援賞は、研究開発の推進に寄与し、顕著な功績があった者が対象となる。研究開発マネジメント部門(4件14名)では、土井達也氏や宮原大地氏(信州大学学術研究・産学官連携推進機構 准教授)らによる「水を強みとした研究拠点形成と産業波及への貢献」が受賞した。高度技術支援部門(10件19名)は、専門的な技術支援を通じて研究を支えた技術者が対象で、大村和世氏(東北大学事業支援機構総合技術部 技術専門員)らによる表面分析を用いた研究支援などが選出された。

創意工夫功労者賞は、職域における技術の改善向上に貢献した473名が受賞した。名和海明氏(北海道電力ネットワーク(株)本店)による「分散型電源を加味した短絡検出判定方式の考案」や、蒲生豊氏((株)ミツトヨ測器工場)による「ノギス製品の誤出荷対策装置の考案」など、現場の創意工夫が評価された。