熊本県熊本地方で震度7の地震

気象庁は2026年7月28日16時27分ごろ、熊本県熊本地方を震源とする地震が発生したと発表した。地震の規模はマグニチュード7.1、震源の深さは10キロメートルで、震央は北緯32.6度、東経130.7度に位置する。熊本県宇城市と氷川町では、気象庁の震度階級で最大となる震度7の揺れを観測した。

気象庁の震度階級は0から7までの10段階に分かれており、震度7はこのうち最も大きな揺れを示す最上位の階級にあたる。固定していない家具のほとんどが移動したり倒れたりするほか、耐震性の低い木造建物や鉄筋コンクリート造の建物では倒壊につながる被害が増えるとされる。この階級は1995年の阪神・淡路大震災を機に導入され、1996年以降は震度計による観測をもとに発表されている。八代市と宇城市では、超高層ビルなどをゆっくりと大きく揺らす長周期地震動でも、4段階中最も強い階級4を観測した。この階級では、立ったまま体を支えることができず、はうことでしか動けないほどの強い揺れになるとされる。

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気象庁の集計によると、熊本市南区や八代市、宇土市、熊本美里町、益城町では震度6強を観測し、合志市や大津町、西原村、御船町、上天草市、芦北町では震度6弱の揺れが記録された。熊本市中央区、東区、西区、北区をはじめ、山鹿市、菊池市、菊陽町、水俣市、天草市、津奈木町、そして長崎県南島原市、鹿児島県薩摩川内市、さつま町、長島町でも震度5強の揺れが伝わった。地震発生後も強い揺れが相次ぎ、16時29分ごろには宇城市で、17時8分ごろには八代市などで、それぞれ最大震度5弱を観測している。

九州全域から近畿地方まで揺れが波及

揺れは熊本県内にとどまらず、九州各県に広く及んだ。福岡県柳川市、大川市、佐賀県神埼市、白石町、宮崎県延岡市、西都市、椎葉村では震度5弱を観測し、大分県中津市や宇佐市、山口県下関市、宇部市でも震度4の揺れが確認された。震度1以上の揺れは中国、四国地方を経て近畿地方にまで達し、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、徳島県、香川県、高知県、愛媛県のほか、大阪府、兵庫県、和歌山県、京都府、奈良県、さらに福井県、岐阜県、三重県、滋賀県、愛知県まで広がった。

津波注意報は18時10分に解除

この地震について、気象庁は緊急地震速報を発表するとともに、有明・八代海に津波注意報を発表した。予想される津波の高さは1メートルとされ、福岡県大牟田市三池や熊本県天草、佐賀県太良町では17時ごろ、長崎県島原港では17時10分ごろの到達が予想されていた。気象庁によると、この地震は内陸で発生したもので、その後も実際の津波は観測されなかった。この津波注意報は同日18時10分ごろ、対象地域すべてで解除された。

建物倒壊や火災、停電も発生

熊本県内では建物被害が相次いで確認されている。熊本市内では建物の壁が崩れて破片が道路に散乱したほか、熊本城の石垣の一部が崩れたとの情報も複数寄せられている。宇土市では住民から自宅が倒壊したとの通報があった。八代市の八代駅では貨物列車が脱線して横転した。宇城市を管轄する宇城広域連合消防本部によると、管内では119番通報が相次ぎ、火災の発生や複数のけが人の発生が確認されており、消防が状況の確認を進めている。熊本県内では約4万8000戸で停電が発生し、上天草市は1万960世帯・2万3301人が住む市内全域を対象に、警戒レベル5の緊急安全確保を発令した。

気象庁「同程度の地震に1週間注意」

気象庁は同日17時30分から記者会見を開き、今回の地震が震源の浅い横ずれ断層型であり、地震が続発しやすい状態にあると説明した。平成28年(2016年)熊本地震で震度7の地震が2回続けて発生した経緯にも触れ、今後1週間程度、特に2、3日の間は最大震度7程度の強い揺れを伴う地震に引き続き注意するよう呼びかけた。国内で震度7が観測されたのは、令和6年(2024年)能登半島地震以来となる。

政府は首相官邸に対策室を設置し、高市早苗内閣総理大臣が関係省庁に被害状況の把握などを指示した。小泉進次郎防衛大臣は自衛隊に対し、人命救助を最優先とする活動を行うよう指示している。

7月28日18時39分現在、死者や重傷者の有無を含めた人的被害の全容は明らかになっていない。