GIGAスクール定着にむけて、誰もが取り組めるファーストステップ
2021年はGIGAスクール元年と言われ、一人一台端末の導入は進んだが、ICTの利活用が定着したとはまだ言えない状況だ。地域や学校間での格差も生まれ始めている。そこでGIGAスクールの定着に向けて、誰もが取り組めるファーストステップを提案する
GIGAスクール定着の格差
中川 哲
2021年8月末に発表された文部科学省による調査結果では、小学校の96.1%、中学校の96.5%が「全学年」または「一部の学年」でGIGA端末の利活用を開始したと答えている。
多くの学校で今年の4月からGIGA端末が導入されたわけであるから、このデータは、まさにGIGA端末の利活用を”開始した”のだということを示している。別の言い方をすると、GIGA端末の利活用が定着したといっているわけではない。
これまでの初等中等教育におけるICT環境導入状況からすると、学校に新たに大量の情報端末が導入されたわけであるから、その定着に時間がかかるのは想像に難くない。実際に学校を視察し、また、学校現場の話を聞いていると、まだまだGIGA端末の学校での利活用に関しては試行錯誤が続いているし、地域や学校間での格差が広がりを見せ始めているとも感じられる。
しかし、2020年4月から実施された学習指導要領では、情報活用能力を、…
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