GIGAスクールと校務のICT化 校務におけるクラウド活用の推進

GIGAスクール構想によって、学習環境のICT化は進展しているが、教員の働く環境である職員室のインターネット接続や校務のICT化には課題が残っており、改善が求められている。インフラとソフトウェアの側面から、クラウド活用法を検討する。

中川 哲

中川 哲

株式会社EdLog 代表取締役社長
文部科学省 初等中等教育局 視学委員(GIGAスクール戦略担当)
国内ITソフトハウスを経て、1997年にマイクロソフト株式会社(現 日本マイクロソフト株式会社)へ入社。業務執行役員としてWindows等の主力製品の出荷を担当し、2011年より教育機関担当の業務執行役員 本部長等を務める。2017年に日本マイクロソフト株式会社を退社。株式会社EdLogを設立するとともに、文部科学省へ入省し、初等中等教育局 プログラミング教育戦略マネージャーとして活動し、2020年12月より初等中等教育局 視学委員として、GIGAスクール構想をはじめとする教育の情報化を担当。

令和3年9月1日にデジタル庁が発足した。教育分野に対する最初の取り組みとして、同年9月3日に「GIGAスクール構想に関する教育関係者へのアンケート結果及び今後の方向性について」の調査結果を総務省、文部科学省、経済産業省との連名で公開した。

この調査は、GIGAスクール元年とも言える令和3年の1学期後半となる7月いっぱいをかけて、関係する子供と大人に対して行われ、約26万件の回答があった。調査結果として示された主な意見は、「ネットワーク回線が遅い」「教職員のICT活用のサポートが必要」等であった。今回の連載では、この2点に着目し…

(※全文:2205文字 画像:あり)

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