東京都、大学発スタートアップ創出支援事業の参画13大学決定 芝浦工大・一橋大など
東京都は、大学の研究シーズやアイデアの事業化を後押しする「大学発スタートアップ創出支援事業」について、令和8年度に参画する13大学を決定した。同事業は令和5年度から実施しており、これまでに29社の大学発スタートアップを創出している。都はグローバルに活躍するスタートアップの創出と、スタートアップの裾野拡大を目指しており、大学が持つ知的資源を活用した起業を支援する。
支援は2類型で構成される。研究シーズ等を活用した事業化や学内の環境構築を主体的に進めたい大学を対象とする「事業ステップアップ支援」には10校が、スタートアップ創出に取り組む体制づくりとして学内のビジョン・戦略の明確化や組織体制の整備を進める大学を対象とする「学内体制構築支援」には3校が選ばれた。各大学の採択プロジェクトは次の通り(50音順)。
【事業ステップアップ支援(10校)】
・芝浦工業大学:“工学シーズ”に立脚した医薬工連携など新たなフロンティア領域での社会実装とベンチャー育成を実現する「芝浦モデル」
・順天堂大学:大学発スタートアップを継続的に創出する都市型ヘルスケアイノベーション・エコシステム「次世代ライフサイエンスTOKYOエコシステム」の構築
・上智大学:「包摂のイノベーション」の実現に向け、持続的な大学発スタートアップを創出する体制を確立
・筑波大学:大学発スタートアップの事業化加速と、エコシステム高度化の推進
・東京科学大学:先端研究成果からディープテック領域でのユニコーンを継続創出する東京都モデルを構築
・東京電機大学:大学発スタートアップ創出へ向けたステップアップ(大学間連携によるナレッジ活用で相乗効果を目指す)
・東京都市大学:都市を舞台にイノベーションを起こす大学として、都市型エコシステムを牽引するスタートアップ創出拠点を形成
・東京農工大学:「農・食・エネルギー」分野のグローバルスタートアップを創出するエコシステム拠点を構築
・一橋大学:多摩地域発インパクトスタートアップエコシステムの中核拠点に
・武蔵野美術大学:価値設計と技術活用を統合しスタートアップを継続的に創出する大学モデル
【学内体制構築支援(3校)】
・実践女子大学:女性・生活者・Z世代の視点を活かした社会実装・スタートアップ創出支援基盤の構築
・日本大学:「自主創造」の志を、未来を拓く「実装力」へ(日本大学版スタートアップエコシステムの構築)
・立正大学:文理融合とデータ活用で社会課題解決に挑む大学発スタートアップ創出基盤の構築
大学発スタートアップ創出の知見やノウハウを持つコーディネーターである合同会社デロイトトーマツが東京都と連携し、各大学を支援する。協定期間は締結日から令和10年3月31日までで、2年度にわたって各大学に伴走する。事業ステップアップ支援では経費面の支援を行い、学内体制構築支援ではコーディネーターを通じて専門家とのネットワークづくりなどを提供する。
本事業は「2050東京戦略」の戦略10「スタートアップ」に基づく取り組みで、スタートアップが生まれ、育つフィールドの構築を狙う。大学を起点とした事業化の裾野が広がることで、都内における研究成果の社会実装や新たな産業の創出が一層進むことが期待される。