ChatGPT、ビジネスユーザーの約9割が出力情報をファクトチェック
ISO取得支援を手掛けるNSSスマートコンサルティング株式会社は1月22日、会社員を対象に行った、業務へのChatGPT活用に関する調査の結果を発表した。
ChatGPTは何の業務にどの程度用いられており、その出力情報はどの程度信頼されているのか調べた。
調査は1月、ChatGPTのビジネスユーザーを対象に実施。1,030名から回答を得た。
ChatGPTを具体的にどのような業務に用いているか尋ねたところ(複数回答可)、「文章の作成・要約・校正」(49.8%)、「情報検索」(48.4%)、「情報処理・データ分析」(42.2%)がトップ3となった。「企画の作成」(27.1%)、「翻訳」(26.9%)、「顧客サポート・問い合わせ対応」(15.0%)と続いた。
活用する頻度について尋ねたところ、「週に3~4日程度」が31.0%で最多。「週に1~2日程度」(27.4%)、「ほとんど毎日」(21.4%)、「月に1~2回程度」(11.9%)と続いた。ビジネスユーザーの8割以上が毎週用いていることが判明した。
業務にChatGPTを用いることで得られたメリットについて尋ねたところ(複数回答可)、トップ3は「作業スピードが上がった」(56.0%)、「アイデアの質が向上した」(40.8%)、「新しい視点や発想を得られるようになった」(40.0%)。「作業の正確性が向上した」(31.5%)、「人件費などコスト削減につながった」(12.8%)と続いた。
一方、活用により生じた課題について尋ねたところ(複数回答可)、「情報の正確性がわからず、結果的に手間が増えた」が37.1%で最多。「ChatGPTに頼りすぎてしまい、自分やチームのスキルが低下した」(34.6%)、「情報漏洩のリスクを感じるようになった」(27.4%)、「社内のChatGPT活用ルールが不明瞭で業務が混乱した」(23.0%)と続いた。
依存や情報漏洩など様々な懸念がある中で、フェイク情報への懸念がもっとも大きいことが判明した。
そこで、ChatGPTの出力情報をどの程度信用しているか尋ねたところ、「とても信用している」が16.8%、「ある程度信用している」が69.9%。信用しているとの回答が8割近くに上った。
しかし、出力情報の真偽を確認しているか尋ねたところ、「ほぼすべて確認している」が23.7%、「正確性が不安な情報のみ確認している」が63.0%。出力情報に一定の信頼を置きつつも、過信を避け、ファクトチェックを行う人が少なくないことが判明した。
調査結果の詳細は以下から見ることができる。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000055385.html
Image by An (Adobe Stock)