文科省「日本型教育の海外展開(EDU-Portニッポン)」採択事業を決定

日本の教育制度等に対する諸外国からの強い関心を受け、文部科学省では、平成28年度から「日本型教育の海外展開官民協働プラットフォーム」を運営し、日本型教育の海外展開を推進している。同事業では、外務省・経産省や国際協力機構(JICA)、日本貿易振興機構(JETRO)、地方公共団体、教育機関等との連携の下、構築してきた「日本型教育の海外展開官民協働プラットフォーム」を活用し、コロナ禍を踏まえた新たな日本型教育の戦略的な海外展開に関する調査研究を実施している。2022年度の応援プロジェクト事業を公募した結果、11月30日に下記のとおり3件の採択事業を決定した。 

・ヤマハ株式会社
「インド共和国初等教育への日本型器楽教育導入事業【インド】」
デリー州の教育委員会であるDBSE(Delhi Board of SchoolEducation)と連携し、公立小学校10校約580 名の児童を対象に、日本型器楽教育(リコーダー)のパイロット展開を実施する。当該提携校において、器楽教育は過去未導入のため、リコーダーの演奏法と全人的な教育の指導法に注目した音楽科教員研修を実施し、授業を展開する。日本型器楽教育の海外展開によるインド公立校での教育の質向上を目指す。 

・Indiana Global Learning Center
「食品科学モデルカリキュラムの構築と日本型科学教育の実施【ペルー】」
ペルーのサンタマリアカトリック大学(UCSM)で開講する日本固有の食品である清酒を主題とした既存2科目(清酒学、日本茶学)を充実拡大し、継続実施する。さらに両科目から「味と香り」、「伝統的食品とフードペアリング」を独立した科目とすべく科目開発する。あわせてこれらに対応する教科書並びに実験実習に用いる副教材を開発する。

・株式会社 EDU-Mo
「ウェルビーイングを目指すファシリテーター教育を活用した協働学習【セネガル】」
セネガルと日本間で小・中・高校生を対象とした日本型ファシリテーター教育を行うことで、双方の国際理解度を高めるとともに、セネガルにおける教育の質(教員、指導法、ICT 活用等)の向上を目指す。また、幼少期から異文化に触れる機会を提供することを通して、問題解決力の向上、両国の国際化に寄与する人材育成に貢献する。

22.12.1news1

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