「受験料0円」入試、全国15サテライト構想 コー・イノベーション大学(CoIU)が開学概要を発表

2026年4月の開学を目指すコー・イノベーション大学(CoIU)は2025年9月8日、開学発表会を実施し、全国15か所の候補地から開学当初は8つのエリアにサテライトキャンパスを設置する構想や、一般選抜の「受験料0円」といった特色ある入試制度など、その具体的な大学像を明らかにした。実社会での課題解決を通じて「問いを立てる力」を育む、"超"実践型の新たな高等教育モデルを提示する。

一般社団法人CoIU設立基金プレスリリースより

同学長に就任予定の宮田裕章氏は、「生成AIの登場以降、"問いを立てる力"が問われている。CoIUでは実社会で役立つスキルと、現場に根ざした実感から問いを立て、深める力を身につける学習環境を提供する」と、その教育理念を語った。

CoIUのカリキュラムは、1年次に本拠地である岐阜県飛騨市で理論や対話の基礎を学んだ後、2年次以降は全国15か所の候補地から開学当初は8つの受け入れエリアから選択したサテライトキャンパスに学生が移り住み、週3日は企業等との地域共創プロジェクトに、残りの2日はオンライン授業に取り組むという実践的な内容だ。

一般社団法人CoIU設立基金プレスリリースより

入試については、2025年9月1日よりWeb出願サイトから受付を開始している。募集人員120名に対し、総合型選抜・学校推薦型選抜と一般選抜の2つの方法がある。意欲ある学生に広く門戸を開くため、総合型選抜・学校推薦型選抜では2回目以降の受験料を、一般選抜では受験料を0円とする独自の制度を導入した。なお、2026年4月生は正科生(1年次入学)のみの募集となる。

総合型選抜・学校推薦型選抜では、対話形式と個人面談による面接を実施。複数人で一つのテーマについて語り合う「対話」と、志望理由書をもとに意欲や関心を評価する。一般選抜は、国語(古文漢文を除く)、英語、数学Ⅰ・Aの3科目から2科目を選択し、120分で解答する形式だ。


一般社団法人CoIU設立基金プレスリリースより

さらに、開学を記念したオンラインイベントとして、9月28日にはFC今治高等学校の岡田武史学園長や神山まるごと高専の松坂孝紀事務局長らを招いた特別対談を、10月20日(月)には「Co-Innovation Summit 2025」を開催することも発表された。

CoIUは、岐阜県飛騨市に本拠を置く4年制の「共創学部 地域共創学科」で、地域に深く入り込み、社会とつながりながら学ぶ新しい大学の形として、その動向が注目される。