高校生がフリーマガジンを制作、郷土教育・キャリア教育につなげる

高校生がフリーマガジン制作に携わり、地域の人や企業を取材することで、地元の魅力を知るきっかけをつくり出す。関市のNPOぶうめらんは、市内の全学校に配布されているフリーマガジンを発行するほか、学校と連携した数々の取組みで若者のチャレンジを後押ししている。

高校生が地域の魅力を知り、
将来Uターンする種を蒔く

北村 隆幸

北村 隆幸

特定非営利活動法人せき・まちづくり
NPOぶうめらん 代表理事
1980年生まれ、岐阜県関市出身。名古屋大学大学院国際開発研究科修了。2007年NPO法人ぶうめらんを立ち上げ、市民参加型フリーマガジン『ぶうめらん』を創刊。NPO法人ぎふNPOセンター副理事長、岐阜大学地域コーディネーター、岐阜医療科学大学非常勤講師。

岐阜県関市で発刊されている関・再発見フリーマガジン『ぶうめらん』は自分たちが住む地域の魅力を発信し、1号につき約2万部、年間5~6回刊行されている。また、2015年には市内の高校生全員に配布する『高校ぶうめらん』が創刊された。その特徴の1つは高校生がフリーマガジン制作に携わり、企画や取材、原稿の執筆や編集までを行うことで、郷土教育・キャリア教育につなげていることだ。

『ぶうめらん』の事業を展開する特定非営利活動法人せき・まちづくりNPOぶうめらんの代表理事、北村隆幸氏は「関の子どもたちは高校を卒業後、約7割が市外に出ます。一度関から出たとしても『また戻りたい』と思えるようにするには、高校卒業までに地域内での暮らしや働き方を知ってもらうことが大事です。フリーマガジンの制作を通して高校生が地元の魅力を知り、郷土愛を育むきっかけをつくり出しています」と語る。

2015年当時、NPOぶうめらんはコミュニティブックカフェの運営も行っていた。そこに通っていた高校生が文芸部に所属しており、友人たちにも声をかけてくれて、…

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