44校が2027年度開設へ 文科省が大学設置届出受理 情報・データ系と環境系の新学部相次ぐ

文部科学省は2026年4月、2027年4月開設予定の大学の学部等に関する設置届出を受理したと発表した。公私立大学・短期大学・大学院を合わせた44校が対象で、大学の学部・学科の新設や入学定員の変更を内容としている。学位の種類や分野を変更しない一定の要件を満たす場合、認可を経ずに文部科学大臣への届出のみで設置できる制度に基づくものだ。

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届出内容を分野別に見ると、情報・データサイエンス・環境系の新学部・学科が顕著に増えている。私立では東洋大学が埼玉県川越市に「環境イノベーション学部 環境イノベーション学科」(入学定員140人)を設置するほか、龍谷大学が滋賀県大津市の瀬田キャンパスに「情報学部 情報学科」と「環境サステナビリティ学部 環境サステナビリティ学科」(各定員130人)を新たに開設する。両学部は既存の先端理工学部における知能情報メディア課程・環境科学課程の教学内容を発展させたもので、2027年4月には先端理工学部自体も理工学部へ名称変更する予定だ。公立では広島県福山市の福山市立大学が「情報工学部 情報工学科」(定員80人)を設置する届出を行った。

こうした新設の背景には、各大学における既存学部・学科の大規模な廃止・再編がある。龍谷大学は文学部の真宗学科、経済学部の国際経済学科など複数学科を廃止し、先端理工学部の各課程の定員を縮小する。久留米大学は文学部の国際文化学科・情報社会学科・心理学科・社会福祉学科をすべて廃止のうえ、新たに「文学部 人文科学科」(定員150人)と「人間健康学部 心理学科」(定員87人)などを設置する。学科の統廃合と定員の集約により、教育資源の重点配置を図る動きが鮮明だ。

大学院では、名古屋市立大学大学院が2025年4月設置済みのデータサイエンス研究科について、修士課程を博士前期課程へ変更するとともに、博士後期課程(データサイエンス専攻、定員3人)を新設する届出を行った。あわせて医学研究科・看護学研究科の複数専攻が2027年4月に学生募集を停止する。東京理科大学大学院では創域理工学研究科に「情報理工学専攻」(修士・博士)を設置し、情報計算科学専攻と経営システム工学専攻を廃止・再編する。神奈川大学大学院も理学・工学両研究科を「総合理工学研究科」に統合する。

学部等連係課程実施基本組織の設置では、青山学院大学が「統計データサイエンス学環」(定員60人)を青山キャンパス(東京都渋谷区)に設置する。教育人間科学部・経済学部・経営学部の計3学部が連係し、統計学とデータサイエンスを軸とした横断的な教育課程を展開する。同学環は青山学院大学にとって青山キャンパス初の理系学士課程となる。東京都市大学も世田谷区に「創発デザイン工学環」(定員80人)を新設し、理工・建築・情報の各学部が連携して工学系の横断教育を担う。

各大学への附帯事項では、完成年度前に定年規程に定める退職年齢を超える基幹教員の割合が高い大学に対し、定年規程の趣旨を踏まえた適切な運用と教員編制の将来構想の策定・実行を求めるケースが複数にわたった。収容定員の超過や未充足が生じている学科については、是正に向けた取り組みも附帯事項として付された。届出の全件一覧は文部科学省ウェブサイトに掲載されている。