埼玉県立高の共学化、高校生とその保護者の6割が反対 県教育委員会調べ
埼玉県教育委員会は8月22日、「埼玉県立の男女別学校に関するアンケート」の結果を公表した。
埼玉県には男女別学の県立高校が、進学校を中心に12校存在。昨年8月、それらについて県の男女共同参画苦情処理委員が、県に早期の共学化を勧告。今月までに報告を求めている。アンケートは、その報告のための参考として実施したもの。
4月から5月にかけて、県内に在住または在学の中学生および高校生と、その保護者を対象に実施。中学生24,420名(うち記名なし77名、以下同様)、高校生10,451名(3,165名)、中学生保護者16,299名(509名)、高校生保護者21,816名(4,406名)から回答を得た。
12校の共学化についてどのように考えるか尋ねたところ、以下のように中学生、高校生、中学生保護者、高校生保護者のいずれにおいても「しない方がよい」が「した方がよい」を上回った。
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した方がよい |
しない方がよい |
どちらでもよい |
中学生 |
18.7% |
19.3% |
56.2% |
高校生 |
7.8% |
57.2% |
33.2% |
中学生保護者 |
13.8% |
43.5% |
40.2% |
高校生保護者 |
7.1% |
57.3% |
32.4% |
「共学化した方がよい」と回答した人に、その理由について尋ねたところ(3つまで選択可)、中学生、高校生、中学生保護者、高校生保護者のいずれにおいても「性別によって入学できない高校があるのは、公平ではないから」が最多となった。
中学生では「異性を理解して認め合ったり仲よくできる、または、ジェンダー平等に対する理解が進むから」、高校生とその保護者では「男女共同参画やジェンダー平等に対する理解が進むから」、中学生保護者では「『男子は○○』『女子は□□』といった固定的な役割分担意識を持ちづらいから」が2位となった。
一方、「共学化しない方がよい」と回答した人にその理由について尋ねたところ(3つまで選択可)、中学生、高校生、中学生保護者、高校生保護者のいずれにおいても「男女共学校・男女別学校の両方を選択できる方がよいから」が最多となった。
中学生では「学校生活を安心して過ごせるような友人ができる、または、居場所があるから」、高校生とその保護者、および中学生保護者では「共学化すると、伝統の尊重や校風の維持ができなくなるから」が2位となった。
なお中学生に、高校のうち「男女共学校」「男子校」「女子校」のどれに進学したいか尋ねたところ、「男女共学校」が56.3%でトップとなった。「男子校」は3.5%、「女子校」は3.4%にとどまった。
アンケート結果の詳細は以下から見ることができる。
https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/255731/saitamakennirtunodannjyobetugakkounikannsuruanke-tokekka.pdf
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