9月2日、文化庁は、令和7年度の新規事業「本物の日本文化を体験する観光拠点整備事業(ACEプログラム)」の採択先として8件を決定したと発表した。本事業は、外国人観光客を地方へ誘致し、日本文化の深い魅力を体験できる観光拠点を整備することを目的とする。
事業の目的と支援内容
ACEプログラムは、各地域が持つ多彩な文化資源を活用し、外国人観光客にとって魅力的な文化体験を提供できる観光拠点を整備するための支援事業だ。これにより、地方への誘客を推進し、滞在時間の長期化やリピーターの増加を図る。 主な支援内容として、文化体験を提供する人材の確保・育成、文化資源に関連する施設や設備の整備、さらにデジタル技術の積極的な活用などが盛り込まれており、ソフト・ハード両面から地域の取り組みを後押しする。

文化庁庁舎(文化庁公式ホームページより)
採択された8事業
今回、全国から申請があった中から採択されたのは以下の8事業だ。地域に根差した多様な文化体験の創出が期待される。
東京都品川区:寺田倉庫株式会社
富山県南砺市:一般社団法人ジソウラボ
福井県若狭町:熊川ACEプログラム協議会
山梨県身延町:宗教法人覚林房
兵庫県丹波篠山市ほか:一般社団法人ロコノミ
和歌山県高野町:本物の日本文化を体験する観光拠点整備事業高野山地区推進協議会
岡山県瀬戸内市:株式会社ITTO
佐賀県有田町ほか:佐賀県
これらの事業を通じて、各地域が持つ独自の文化が国内外に発信され、持続可能な観光振興と文化の継承につながることが期待される。