教科書はハイブリッド形態が中心的役割へ 検討会議が素案
文部科学省の「デジタルな形態を含む教科書の発行・採択等の指針に関する検討会議」第6回会議において10月22日、指針の素案が示された。
2026年6月に成立した学校教育法等の改正により、デジタルな形態を含む教科書の発行・使用等が可能となる制度改正が行われた。これにより教科書の形態は「全てが紙」「紙とデジタルのハイブリッド」「全てがデジタル」が選択可能となり、次期学習指導要領が全面実施される2030年度から、デジタルの特性を生かしたコンテンツも教科書の内容とすることができるようになった。
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会議では、教科書発行や教育委員会・学校等が新たな制度の下で教科書の発行や採択・使用に当たっての判断に資するよう、指針に明記すべき内容を議論してきた。
素案では、教科書の基本的な考え方について、紙かデジタルか、デジタルかリアルかといった、いわゆる「二項対立」に陥ることなく、どちらの良さも考慮しつつ、教育の質の向上のため、学校や児童生徒の実態等に応じ、スマートにデジタルの良さを取り入れていくことが肝要と明記。紙・デジタルそれぞれが効果的な学習場面の例を教科共通、教科別に分けて表に整理し、まとめている。
教科書の形態の基本的なあり方に関しては、基本的には全ての学年・教科において、ハイブリッドな形態の教科書が中心的な役割を担うことを想定し、全てがデジタルの教科書は一部の学年段階・教科において認め得る扱いにするという考えを示した。
デジタルな形態を含む教科書の在り方では、発達段階に応じた検討が必要不可欠だと指摘。低年齢の子どもは、注意制御を行う機能が未発達、ワーキングメモリ(情報を一時的に頭の中に保持しながら、同時にその情報を処理し、操作する脳の働きのこと)の負荷による影響を受けやすいことに留意が必要であるとして、小学校の中でも、基礎的な学力を身につけていく段階といえる低学年・中学年と高学年は区別して検討することが求められる明記。また、認知機能が発達途上にある、実体験や具体物を活用した理解など紙の活用が特に期待される部分が大きいと指摘している。
こうした観点から「全てがデジタルの教科書」は、小学校低学年・中学年においては認めないこととし、小学校高学年以上に限って認め得ることとすると明記している。
素案の詳細は下記から確認できる。
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/mext_02468.html