【6月5日松本洋平文科相会見詳報】米で計10億ドルの戦略的AI投資へ AI for Science先進国の地位確立に意欲
松本洋平文部科学大臣は2026年6月5日の記者会見において、科学技術分野における重要な国際連携を発表した。日本の「AI for Science」の取り組みと米国の「ジェネシス・ミッション」との連携に向けた、日米戦略的パートナーシップの締結である。文部科学省、経済産業省、米国エネルギー省が協調し、先進的なAIを活用して研究開発のあり方を根本的に変革することを目指す。具体的には量子情報科学や核融合といった最先端分野での協力を拡大および強化する方針を掲げた。さらに、国際共同研究開発の推進と計算資源環境の強化に向けて、今後5年間で日米がそれぞれ5億ドル、双方合わせて計10億ドルの戦略的投資を計画している。AI研究を牽引する米国との連携を強めることで、日本がAI for Science先進国としての地位を確立することを目指す。
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会見の冒頭では、SNS等を通じて若者が犯罪に加担する「闇バイト」への対策についても提示された。栃木県内で発生した高校生による強盗殺人事件をはじめ、未成年者が匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)に関与する凶悪事件が相ついでいる。この状況を重く見た警察庁、文部科学省、こども家庭庁が連携し、中学生や高校生に向けて闇バイトの危険性を分かりやすく伝えるメッセージを作成した。文部科学省は同日、このメッセージに加えて警察庁が作成した事例集や動画などの参考資料を全国の教育委員会等へ発出し、各学校への周知を依頼する。広報啓発資料には、闇バイトで人生を棒に振らないために知っておくべき5つのこととして「闇バイトは必ず捕まること」「先輩や友達からの誘いでも応じてはいけないこと」「銀行口座やスマホを売ってはいけないこと」「外国に渡航すれば2度と戻れなくなるかもしれないこと」「警察が必ずあなたを守るので、すぐ警察に相談して欲しいこと」が明記されている。松本大臣は、中学生や高校生の段階にある子供たちへこれらの内容を強く伝えたいとし、今後も関係省庁と連携して啓発活動に努める意向を示した。
記者団からの質問に対しては、まず学校トイレにおける待ち時間の男女差と今後の整備指針について回答した。国土交通省が2026年3月に「トイレの待ち時間が男女平等になるよう、利用者が同程度の施設では女性用の便器数を男性用以上とすること」などを求める新案を作成したことを受け、学校での対応が問われた。松本大臣は、文部科学省の既存の指針等において、児童数や利用率に応じた適切な便器数の設置や、災害時に仮設トイレ等を組み合わせる留意事項をすでに示していると説明した。また、2025年に複数の教育委員会を対象に実施した女子トイレの待ち時間に関するヒアリングでは、便器数自体の不足による著しい混雑は確認されなかったものの、和式便所が残る学校において洋式便所に利用が集中し、混雑が発生している状況を認識している教育委員会が存在したと明かした。文部科学省としては、トイレの洋式化やバリアフリートイレの設置推進に加え、防災部局と連携した仮設トイレの確保を進める。学校が災害時の避難所となることを踏まえ、国土交通省のガイドラインを参考にしつつ、適切なトイレ整備を継続する方針を述べた。
続いて、台風6号の影響に伴う学校の休校措置とオンライン授業の環境整備について質問が及んだ。一部の自治体や学校がGIGAスクール構想で配備された端末を事前に持ち帰らせ、オンライン授業を展開した事例について、松本大臣は「非常時における学びの継続として有効であり、今回の台風における活用は大変良かった」と評価した。家庭のICT環境の違いによって学習機会に差が生じないよう、義務教育段階の就学援助などを通じて家庭の通信費を支援している実績にも触れた。一方で、感染症流行期のように一律に登校を禁止した状況とは異なり、学校という場における対面での教員や生徒同士の関わりの重要性を強調した。オンラインのみに依存する意図はないとしつつも、非常時に学びを止めない教育環境の構築は重要であり、同時に教員の柔軟な働き方にも資する取り組みとして、今後の環境整備を進める考えを示した。
最後に、校外活動等の安全確保に関する通知のフォローアップ調査について質問がなされた。文部科学省が4月7日に発出した通知に関して、全国の教育委員会等を対象とした調査の実施時期や内容の検討状況が問われた。松本大臣は、フォローアップ調査を実施する方針に変更はないとしつつも、具体的な調査時期や平和学習・主権者教育に関する項目を含む調査内容については現在検討中であり、現段階で確定しているものはないと答えるにとどめた。