文京区が区内中学校で闇バイト追体験プログラム「レイの失踪」を導入開始
慶大発教育スタートアップの株式会社Classroom Adventureは7月21日、文京区(東京都)と協力し、2026年6月より、区内の1校を除く9校の区立中学校において、闇バイト防止を目的とした追体験型対策プログラム「レイの失踪」の導入を開始することを発表した。
画像は株式会社Classroom Adventureのプレスリリースから。
若者がSNSなどを通じて気軽に特殊詐欺や強盗といった凶悪犯罪に加担してしまう「闇バイト」が、深刻な社会問題となっている。警察庁の統計によれば、闇バイト関連の逮捕者の多くを10代・20代の若者が占めており、中には中学生が含まれるケースも報告されている。こうした状況を踏まえ、中学生の段階から、犯罪の入り口となるSNSの危険性を理解し、自らを守るための情報リテラシーを身につけることが急務となっている。
このような背景から、文京区防災危機管理課とClassroom Adventureは連携を強化し、区内の1校を除くすべての区立中学校を対象に「レイの失踪」を導入することが決定した。インターネットを通じた犯罪が低年齢化・巧妙化する中、ゲーミフィケーション(ゲームの要素を学習に応用する手法)を活用したプログラムを提供。これにより、生徒たちが犯罪リスクを「自分ごと」として捉え、危険を回避する実践的な力を育むことを目指す。
「レイの失踪」は、若者がSNSなどから気軽に犯罪に加担してしまう「闇バイト」をテーマにした、ネットリテラシープログラム。失踪した友人「レイ」のSNSを探索しながら、実際に闇バイトに勧誘され、個人情報を奪われ、抜け出せなくなる過程を「追体験」する。リアルに再現されたSNS環境での謎解きを通じて、座学の講習では届けることのできなかった深い気付きと、具体的な回避スキルを育むことを目的としている。
プログラムでは、以下の3ステップを体験的に学ぶ。
1. 狙われない:どのような投稿が犯罪グループの標的になるのかを理解し、自らの情報発信を見直す。
2. 騙されない:巧妙な勧誘手口や隠語を見抜くリテラシーを養う。
3. ハマらない:一度関わると抜け出せなくなる仕組みを理解し、自分や友人を守る方法を学ぶ。
本プログラムの実施期間は、2026年6月から今年度末にかけてを予定しており、対象となる各中学校において順次授業が展開される。授業は、Classroom Adventureの専門知識を持った講師が直接学校へ赴き、ワークショップ形式で行う出張授業のスタイルを採用。教員による従来の座学だけではなく、外部講師が直接語りかけ、体験型の学習を行うことで、生徒たちの関心をより強く惹きつけ、当事者意識を喚起する。専門家による直接の対話と、ゲームを通じた能動的な学習体験を組み合わせることで、生徒一人ひとりに深い理解を促す。
Classroom Adventureでは、文京区との本連携を通じて、若年層を対象とした実践的な情報リテラシー教育をさらに推進していく方針だ。