若手教員時代に強烈な反省体験 県教育長として「ふるさと教育」に尽力

宮崎県において30年以上にわたり教育現場に立ってきた黒木淳一郎氏は、かつての自分が外に出ていく生徒にばかりエールを送り、地元に残る教え子たちへの感謝が不足していたと反省を口にする。今、黒木氏は県教育長として、郷土を愛し新たな時代を切り拓く人材の育成に力を注ぐ。

魅力ある学校づくりへ
スクール・ミッションを再定義

黒木 淳一郎

黒木 淳一郎

宮崎県教育委員会 教育長
1983年4月に宮崎県立高等学校教諭となり、宮崎西高等学校長兼宮崎西高等学校附属中学校長、県教育庁副教育長などを歴任し、2021年4月に教育長に就任。

──宮崎県教育委員会では現在、どういったことに取り組まれていますか。

人口減少が進展する中で昨今、県立高校において入学志願者の減少や定員の未充足が起きており、県立高校の魅力化が不可欠となっています。そうした中で今年3月、「宮崎県立高等学校教育整備基本方針」を策定し、約5ヵ月をかけて、県立高校のスクール・ミッションの再定義を行いました。

学校には多様な役割がありますが、「あれもこれも」と全部を追い求めてしまうと、ミッションが総花的になって、ぼやけてしまいます。各学校は自らの校訓・校是・校歌・学科など…

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