【10月13日関芳弘文科大臣会見要旨】同志社国際高の助成金減額は府の判断と説明
関芳弘文部科学大臣は2026年10月13日の記者会見で、第80回国民スポーツ大会の総合開会式と、第13回日英科学技術協力合同委員会への出席を報告した。質疑では、京都府が同志社国際高等学校への私学助成を減額したことについて、府が他府県や国の事例も参考に総合的に判断したものとの認識を示している。
衆議院議員会館で政治資金パーティーを開いていた問題では、事実関係を認めて謝罪した。次期学習指導要領に向けた審議まとめのパブリック・コメントをめぐっては、正確に理解してほしい点を挙げた。
国スポ総合開会式と日英合同委員会に出席
関大臣は会見の冒頭、2件を報告した。1件目は、10月10日に天皇皇后両陛下の御臨席のもと青森県で開かれた、第80回国民スポーツ大会の総合開会式への出席である。関大臣は式典で選手を激励した。大会スローガン「翔けろ未来へ縄文の風に乗って」のもと、青森県の魅力を全国へ力強く発信する式典になったと振り返った。
全国から選抜された選手が日ごろの練習の成果を存分に発揮するとともに、先日閉幕した第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)の感動を受け継ぎ、日本全体でスポーツへの関心が一層高まる大会になることに期待を示した。
2件目は、10月9日に開かれた第13回日英科学技術協力合同委員会である。関大臣は、閉会時のハイレベルセッションに、英国のクリス・マクドナルド科学・イノベーション・投資担当閣外大臣、古川俊治内閣府特命担当大臣(科学技術政策)とともに出席した。
委員会には両国の関係機関が参加し、AI、量子、フュージョンエネルギーなどの先端科学技術分野における今後の共同研究や、研究者交流の活性化に向けて議論した。今後の方向性を示す共同ステートメントも発出された。関大臣は委員会に先立つ8日にマクドナルド大臣と会談し、日英の科学技術協力について意見を交わした。文部科学省はこれらの成果を踏まえ、英国との科学技術協力を引き続き推進する。
同志社国際高への私学助成減額、府の判断と説明
記者は、京都府が同志社国際高等学校への私学助成について、今年度(2026年度)分を25%減額して交付し、昨年度(2025年度)分は50%の返還を求めると決めたことを取り上げた。大幅な返還への受け止めとともに、生徒の学習環境への影響を心配する声や、私学の教育の自由を侵害するとの意見への考えを尋ねた。
関大臣はまず、私立高校への私学助成は、都道府県が定める交付要綱に基づいて経常費を補助するものだと説明した。減額幅を含めた取り扱いも、都道府県が判断する。今回の減額幅については、京都府が他府県や国の事例も参考に、生徒の尊い命が失われるという重大な結果や社会的な影響などを総合的に勘案して判断したものと承知しているという。
生徒の学びへの影響については、学校法人同志社と同志社国際高等学校の対応を紹介した。両者は減額を受け、生徒の学びに支障が生じないよう教育活動と教育環境の両面で取り組む旨をホームページで表明し、保護者にも周知しているとの認識を示した。
同志社大への補助金、法人の取り組みを注視
記者は、学校法人のガバナンスに対する指摘を踏まえ、同志社大学への私学助成への影響も尋ねた。関大臣は、私立学校振興助成法に規定する私立大学等経常費補助金の減額について、基本的には、大学に法令違反がある場合や、管理運営が適正を欠く場合などに適用するものだと説明した。
そのうえで、同志社国際高等学校の事案を受け、学校法人同志社の管理体制やガバナンスの問題も指摘されていることに触れた。文部科学省として、法人の取り組み状況を注視する考えだ。
次期学習指導要領、デジタルの負の側面と「余白」
別の記者は、10月6日に始まった「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」のパブリック・コメントについて、国民に特に理解してほしい点や意見を聞きたい点を尋ねた。審議まとめは10月5日に公表され、現在はパブリック・コメントで広く意見を募っている段階だ。
関大臣は、審議まとめでは今後の社会のあり方や学校現場の課題を踏まえ、多岐にわたる方策が示されたと説明した。中でも情報活用能力の抜本的な向上をめぐっては、情報技術の活用だけを重視するのではなく、デジタル化の負の側面にも留意し、メディアリテラシーの育成にも重点を置くという。
学習指導要領や教科書についても、削減そのものを目的とするのではなく、本質をつかみやすくするとともに、必要な「余白」を生み出すものだと説明した。そのうえで、こうした意味合いを正確に理解してほしいと述べた。
国民に向けては、それぞれの立場から意見を寄せてほしいと呼びかけた。多様な子供たちの深い学びを確かなものにすることを通じて、自らの人生を舵取りすることができる、民主的で持続可能な社会の創り手を育成するためだという。
議員会館での政治資金パーティー開催を陳謝
記者からは、関大臣が2020年と2024年に、政治資金パーティーの開催が禁止されているとされる議員会館でパーティーを開いていたとの報道について、事実関係と今後の対応を問う質問が出た。
関大臣は、2020年12月に衆議院議員会館の国際会議室で、2024年6月には同会館の会議室で会合を開き、その収支を政治資金収支報告書に記載したと説明した。開催当時は、議員会館の禁止事項である許可を受けない商行為には当たらないと認識していたという。しかし今回の指摘を受けて改めて確認したところ、議員会館内で政治資金パーティーを行ってはならない趣旨の規定だと、衆議院事務局から説明を受けた。関大臣は「申し訳ございませんでした」と謝罪し、今後このようなことがないようにしたいと述べた。
別の記者は、2024年6月の会合について、収入81万円に対して支出が8万円余りにとどまり、利益にあたる部分が寄附に該当するのではないかとの指摘があるとして、認識を尋ねた。関大臣は、政治資金規正法上の政治資金パーティーは、対価を徴収して行われる催物で、その収入から経費を差し引いた残額を政治活動に関し支出するものだと説明した。そのうえで、法令に従って開催したとの見解を示した。
さらに別の記者から、禁止事項に当たらないと考えた理由を問われると、パーティーは商行為とは異なるものだと個人的に判断してしまっていたと語った。衆議院事務局に問い合わせて該当すると教えられたとして、深く反省し、二度と行わない考えを示している。事務局への確認時期を問われた際には、指摘を受けて規定を改めて読み返したと答えた。「本当に勉強不足だった」とも述べ、ほかの規定も含めて一から十まで読み直すという。
パーティーで得た資金の取り扱いについて別の記者から問われると、法律にのっとって日常の政治活動に使っていると答えた。
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