弘前の中心街に「まちの学校」 誰もが学び合い、挑戦の連鎖を起こす

弘前市のコラーニングスペース「HLS弘前」が設立5周年を迎えた。「世代や地域を超えて、多様な人々がともに学び合い、未来を切り拓く」をコンセプトに、人材育成や地域活性化に貢献してきた。運営を担うまちなかキャンパス代表の辻正太氏に、これまでの成果と今後のビジョンを聞いた。

誰もが学びあえる「まちの学校」
参加のハードルを下げる工夫の数々

辻 正太

辻 正太

株式会社まちなかキャンパス 代表取締役
1982年、奈良県吉野町生まれ。東京大学教育学部卒業。専攻は身体教育学。体育教師として中高一貫校に11年間勤務。新しい学びの形を模索して、2016年、青森県弘前市に「コラーニングスペースHLS弘前」を設立。“世代や地域を超えて、多様な人々がともに学び合い、未来を切り拓く”をコンセプトに、さまざまな角度から人材育成に取り組む。

HLS弘前を立ち上げたまちなかキャンパス代表の辻正太氏は、埼玉県内の中高一貫校に体育教師として11年間勤務した経歴を持つ。教員時代は「教師が天職」と感じていたが、一方で学校という狭い環境に身を置き続けることへの迷いも徐々に生まれてきた。「これからの社会では、既存の枠組みを超えて多様な人脈やネットワークを築く力が必要などと言われます。でも、学校だけでそうした教育は難しいという思いが強くなっていきました」

辻氏がイメージしていたのは、誰もが学びあえる「まちの学校」だ。その思いを実現するため、意を決して慣れ親しんだ教育現場を飛び出し、学生時代の先輩が創業した株式会社BOLBOP(ボルボップ)に加わった。東北復興から企業の経営力向上まで、…

(※全文:2250文字 画像:あり)

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