文科省 ダイバーシティ事業「女性リーダー育成型」に長崎大、琉球大を選定

文部科学省は、2025年度(令和7年度)科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ」において、「女性リーダー育成型」として長崎大学と琉球大学の2校を選定したことを発表した。本事業は、女性研究者の上位職登用を強力に推進するため、挑戦的・野心的な数値目標を掲げる大学を支援するもので、日本の学術界における女性リーダー育成の加速が期待される。

「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ」は、女性研究者のライフイベントへの配慮や研究力向上、上位職への登用などを支援し、研究環境の多様性を高めることを目的とした補助事業。 「女性リーダー育成型」は、特に教授・准教授といった上位職への女性登用という、多くの大学が課題としてきた点に踏み込むものだ。公募には全国から23件が申請され、長崎大学と琉球大学が選ばれた。
 
文化庁の公式ホームページより


日本の大学では、女性研究者の割合は年々増加傾向にあるものの、意思決定層である上位職への登用は依然として低い水準に留まっている。今回の選定は、国が具体的な数値目標を伴う野心的な取り組みを後押しすることで、この構造的な課題解決に向けた強いメッセージを発信するものと言える。 選定された両大学の具体的な取り組みと、掲げられた数値目標の達成に向けた今後の動向が、全国の大学のモデルケースとして注目される。