働く人の知識や経験は「情報資産」 「中の人」の発信、接触者の74.6%が企業・商品のイメージ向上

株式会社オトバンク(本社:東京都文京区、代表取締役社長:久保田裕也)は2026年11月4日、同社が運営するポッドキャスト制作事業「PitPa」が実施した、「企業で働く人」が発信する情報と消費者の反応に関する調査の第1弾の結果を公表した。経営者や社員など企業の「中の人」の発信に接した人のうち、45.8%が商品・サービスに興味を持ち、21.2%が実際に購入・利用していた。発信を「とても参考になった」と感じた人の購入・利用経験率は37.5%で、どちらでもない(中立)・参考にならなかった人の5.6%と比べて約6.7倍だった。

株式会社オトバンクプレスリリースより(画像はクリックで拡大します)

SSや動画、音声など、企業が消費者に情報を届ける手段が広がる一方、情報があふれるなかで自社の商品・サービスの魅力を伝え、興味や購買行動につなげることが課題となっている。経営者や社員など「中の人」による発信は、商品・サービスの特徴に加え、企業の考え方や人柄を伝える手段の一つだ。そこでPitPaは、消費者がこうした発信をどのように受け止め、商品への興味や購入・利用、企業イメージにどのような反応を示したのかを調べた。

第1弾では、20〜69歳の男女5,000人に、興味のある商品やサービスについて過去1年間に企業で働く人の発信を見聞きしたかを質問した。発信に接したと答えたのは1,288人(25.8%)で、特に20代・30代では約3割に達しており、若い世代ほど接触する傾向が見られる。続いて「見聞きした」と答えた人のうち500人に、発信者・内容・媒体、商品への興味や購入、企業イメージの変化などを尋ねている。この500人を対象とするアンケートの調査期間は2026年10月15日で、Freeasyを利用したインターネット調査として行われた。

発信に接した500人にその後の行動を聞いたところ、45.8%が商品・サービスに興味を持ち、21.2%は実際に購入・利用したと答えた。「中の人」の情報発信は、商品を知ってもらうだけでなく、商品を選ぶ行動とも関係していることがわかる。

発信を「とても参考になった」と答えた人のうち、「実際に購入・利用した」と回答した人の割合は37.5%にのぼる。どちらでもない(中立)・参考にならなかった人の5.6%と比べると、約6.7倍の差がある。発信と購入・利用経験との関連が見られたなかでも、単に発信するだけでなく、受け手に役立つ内容かどうかが実際の行動と大きく関係していた。

発信に接触した後、その企業や提供しているサービス・商品のイメージが「良くなった」と答えた人は28.8%、「やや良くなった」は45.8%で、合計は74.6%となった。反対に、イメージが悪くなったと答えた人は極めて少数にとどまる。企業で働く人の情報発信は、購買行動だけでなく、企業や商品・サービスのイメージ向上とも関連していることがうかがえる。なお同社は調査概要のなかで、声への接触と購入・印象の関係は因果関係を証明するものではないと注記している。

株式会社オトバンク執行役員 ポッドキャスト事業PitPa責任者の富山真明氏は、多くの企業のポッドキャスト制作に携わるなかで、経営者や社員が持つ知識や経験、商品やサービスに対する考え方、さらにはその企業で働く人の人間性そのものが、企業にとって大きな情報資産になると感じてきたという。今回の調査で特に興味深かった点として、こうした情報の発信が企業イメージの向上だけでなく、実際の購買行動にも影響していたことを挙げた。発信内容が参考になったと感じるほど購入・利用経験率が高くなるという結果についても、企業の情報発信のあり方を考えるうえで重要な示唆だと述べている。

富山氏は、企業の情報発信は単なる宣伝活動ではなく、消費者の理解を深め、信頼関係を築き、ビジネスにもつながる重要な活動だと改めて強く伝えたいと語った。そのうえで「まずは自社の中にどのような情報資産があるのか、見つめ直すことから始めてほしいと思います」と呼びかけた。

富山氏は2026年10月31日、著書『声の力でビジネスを変える ポッドキャスト導入ハンドブック』を刊行した。同書は株式会社BOW&PARTNERSが発行し、中央経済グループパブリッシングが発売している。企業の中に眠る情報を売り込み感なく継続的に届ける手段として、ポッドキャストの可能性を紹介した一冊だ。ブランディングやマーケティング、採用、社内コミュニケーションにおける音声コンテンツの可能性から、番組の企画・制作・配信、リスナーを広げる方法まで、企業番組の制作事例を交えて解説している。