通信制高校、あり方は変わっても保護者のイメージは以前のまま 民間調査

学校法人ワオ未来学園が運営する広域通信制高校「ワオ高等学校」は、中学3 年生の子どもを持つ親を対象に、通信制高校のイメージに関する調査を行い、11月16日、その結果を発表した。調査は10月19日から20日にかけて行われ、1,001 人から回答を得た。

現在の通信制高校の特徴であるICTを用いた学び方について、どのような印象を受けるかと尋ねたところ、18.4%が「非常によいと思う」、34.0%が「ややよいと思う」と回答した。また、通信制高校のよいと思う点について訊くと(複数回答可)、「通学しなくてよい」が最多(53.4%)で、「自分の好きな時間に勉強ができる」(41.5%)、「地域の枠を超えて学校を選べる」(31.2%)、「制服など画一化されたルールが少ない」(27.7%)が続いた。

しかし、自分の子どもに通信制高校を勧めようと考えるかと質問したところ、「全く考えられない」(22.7%)と「あまり考えられない」(24.7%)が、「積極的に進学を考えたい(考えている)」(7.0%)と「1つの選択肢として考えたい(考えている)」(19.9%)を圧倒した(最多は「どちらともいえない」の25.7%)。

また、どのような生徒が通信制高校を選択していると思うかと尋ねたところ(複数回答可)、「小中学生で不登校だった生徒」(59.6%)との回答が最も多く、「進学した高校があわず転校した生徒」(48.1%)、「時間割に縛られず自分のペースで大学受験を目指している生徒」(37.3%)、「芸能人・スポーツ選手」(36.0%)、「起立性障害、発達障害をもつ生徒」(26.8%)と続いた。

ICTにより通信制高校のあり方は以前と大きく変わったが、「何らかの理由で全日制高校に通えない生徒が通うところ」というイメージはあまり変わっていないことが明らかとなった。実際、通信制高校への期待や要望について自由回答で尋ねたところ、個々に対して手厚くフォローがなされること、分からない点を聞けるシステムが整備されることといった

回答と並んで、ネガティブなイメージが払拭されることという回答が見られた。

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画像はイメージ。Photo by Adobe Stock / Maksym Yemelyanov