過疎地域の教育格差を解消へ、自ら学習塾を立ち上げる

南阿蘇に子どもは少なく、中学校は町や村に1校しかなく、図書館もない。そうした過疎地域に学習塾を立ち上げ、質の高い教育を提供して順調に生徒数を伸ばしているのが阿蘇塾だ。代表の内山修一氏は、「海外ではなく日本の田舎にこそ、世界の課題の最先端はある」と語る。

熊本地震に遭遇し、
教育インフラの脆弱さに危機感

内山 修一

内山 修一

阿蘇塾 代表
千葉県千葉市出身。明治大学農学部を卒業。大日本印刷株式会社、株式会社リクルート、介護系住宅リフォーム会社、農業ベンチャー等を経て、熊本県南阿蘇地域に移住。2016年に阿蘇塾を開業。

2016年に開業した阿蘇塾は、熊本県南阿蘇地域の小中高校生を対象とした学習塾だ。現在は2教室を構えて、5年間の延べ生徒数は300人を超えている。

代表の内山修一氏は大日本印刷やリクルートをはじめ数々の事業に携わった後、知人の事業を手伝うために南阿蘇を訪れた。そして2016年4月、熊本地震に遭遇。内山氏が住んでいた南阿蘇の高森町は、土砂崩れで阿蘇大橋が崩落して陸の孤島状態になった。

高森町には、山道を片道3時間もかけて隣町の学習塾に通う子どもたちもいた。過疎地域の教育インフラは脆弱であり、学びの機会が容易に失われてしまう。こうした課題を解消するため…

(※全文:2320文字 画像:あり)

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