すららネット、DNP、高知県教委 経産省「未来の教室」実証事業に採択

株式会社すららネットは、経済産業省の2022年度「未来の教室」実証事業者に選定された。今年度は、教育データ利活用の中でも複数のデータ連携をテーマに、「学習eポータルと日常の学習ログの連携によるユースケースの創出」の実証に取り組む。

経済産業省が2018年より推し進めている「未来の教室」とは、様々な個性の子ども達が、未来を創る当事者(チェンジメイカー)に育っていく学習環境の構築実現に向けた取り組みだ。すららネットでは、「未来の教室」実証事業でこれまで長野県坂城高等学校でテーマを発展させながら実証事業に取り組んできた。今年度は、高知県立高知丸の内高等学校を実証フィールドとして、指導者の負担削減及びeポータルに集約されたデータを用いた、学習者への声掛け・指導の方法とテスト・日々の学習の連携の効果性の証明を行う。

今回の実証事業では、高知県教育委員会が独自で開発・運用している学習支援プラットフォーム「高知家まなびばこ」を通じて、異なる学習ソフトウェアのデータを管理、活用する。日々の学習は、すららネットのICT教材「すらら」を活用し、スタディログの収集を行う。定期考査に対応する範囲の学習課題を授業内や宿題で行い、学習者にとっては効果的でわかりやすく、指導者にとっては業務負担が少なく個別最適な指導が可能となる。

紙による定期テストや小テストは、大日本印刷株式会社(DNP)が開発・提供しているサービス「リアテンダント®」を活用し、指導者の採点負担軽減とデータの可視化による指導に反映する。アウトプットのデータ化を行うことで、学習者の理解度に応じた個別最適化された指導・学習が実現できる。これらのことにより、指導者は業務負担の軽減に加え、1つの画面に可視化された生徒一人ひとりの情報を効率よく得られるため、個々の状況に合わせた丁寧な指導が実現できる。学習者は、データ化されたテスト結果に応じて苦手な箇所を「すらら」で再学習を行えるため、効率良く精度の高い学習が可能になる。さらに指導者から個別にサポートや励ましを受けられ、モチベーションアップや維持につながる。

GIGAスクール構想でIT機器の導入が進んだが、学校では指導者が学習ログの蓄積、連携が日常的に利用できていない状況にある。また、連携されたデータについても、普段使いできる粒度や加工法は不明確だ。加えて、指導者が利用しやすいデータにするためのユースケースも不明確だ。

こうした課題に対してすららネットでは、今回の実証事業で日常的なデータの連携とその連携が意味ある利用につながるような粒度・加工法の検証にチャレンジする。そして指導者の働き方の改善に寄与し、学習者に真の学力を身につけ、生きる力を得る学習機会を本気で考え提供し続けていくことを目指している。

22.9.26news3

すららネット・プレスリリースより