幼児期にアクティブに生きた子を小学校で挫折させない仕組み作りを

四季の森幼稚園の園長として保育改革に取り組みつつ、玉川大学でも教鞭を執る若月氏。子どもの主体性を重視する幼児教育を長年推し進めてきた。研究と実践の両面から保育を見つめてきた若月氏が考える、日本の幼児教育の課題とは。

「主体性の尊重」が、なかなか浸透しない日本

若月 芳浩

若月 芳浩

玉川大学教育学部乳幼児発達学科教授
学校法人育愛学園理事長、四季の森幼稚園園長
私立幼稚園教諭として担任保育者を15年以上経験し、主任、副園長を経て園長に至る。現在横浜市にある四季の森幼稚園園長として園の運営、保育改革に取り組む。保育の実践と研究の中でも、障碍のある子どもを含む保育、子育てに関する保護者支援、保育の質の向上のための園内研究のあり方などについて日々検討している。

「大学教育にアクティブ・ラーニングが導入されて、5~6年経ちます。今はかなり一般化しましたが、導入当時は高校までの詰め込み型教育からのギャップが大きく、戸惑う学生が多かったです」と玉川大学教授であり、四季の森幼稚園の園長でもある若月氏は語る。

「他人の評価を気にせずに自分の意見を言えるようになるまでには、相当の時間がかかります。幼児期から大学までを見ていくと、幼い時にのびのびと自分を発揮してきた子は、自分に自信があるので、意見をハッキリ言える傾向にあることがわかってきました。幼児期に何を経験したかが…

(※全文:2488文字 画像:あり)

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