子どもを信じ、子どもに任せる 森で保育をする「智頭の森こそだち舎」

鳥取県智頭町にある、一年を通して森の中で保育をする「智頭の森こそだち舎」。14カ所の森をフィールドにした子ども主体の「見守る保育」が同園の特徴だ。「森には全てがある」と語る西村代表に、同園ならではの学びについて聞いた。

一日の大半を森の中で過ごす、「森のようちえん」とは

西村 早栄子

西村 早栄子

特定非営利活動法人智頭の森こそだち舎 代表
1972年東京都出身。東京農業大学林学科卒業。琉球大学農学研究科生産環境学部で修士号、京都大学農学研究科熱帯林環境学講座で博士号取得。京大在学中に熱帯林の研究で1年半ミャンマーへの留学経験あり。2003年に夫の出身地である鳥取県へ入庁(林業技師)、2012年退職。2006年、仕事で出会った智頭町に惚れ込み一家で移住。2009年、仲間と「智頭町森のようちえん まるたんぼう」を設立。大学生を筆頭に3児の母。

1950年代中頃、デンマークで「子どもに幼い頃から自然と触れあう機会を与え、自然の中でのびのびと育てたい」と考えた1人の母親が、自分の子どもたちを連れて毎日森に出かけたのが始まりと言われている「森のようちえん」。その後北欧を中心に広がり、日本でも幼児の野外活動を総称して「森のようちえん」と呼ぶようになり、2000年代から活動を取り入れる園が増えてきている。

その「森のようちえん」の一つである、鳥取県智頭町の「智頭の森こそだち舎」(2020年3月、「森のようちえん まるたんぼう」から改称)。3~5歳の13人が通う同園の特徴は主に2つあり、1つは森自体を園舎に見立てて…

(※全文:2340文字 画像:あり)

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