文科省、「GIGAスクール構想の下での校務DX」を公表

文部科学省は3月8日、「GIGAスクール構想の下での校務DXについて~教職員の働きやすさと教育活動の一層の高度化を目指して~」を公表した。

文科省では、「GIGAスクール構想の下での校務の情報化の在り方に関する専門家会議」(座長:堀田龍也・東北大学大学院情報科学研究科教授、東京学芸大学大学院教育学研究科教授)において、校務DXについて議論を重ねてきた。令和の日本型学校教育を支える基盤としての校務DX(次世代の校務DX)の在り方等について、現状と課題を整理した上で、デジタル庁の施策や、中央教育審議会「教科書・教材・ソフトウェアの在り方ワーキンググループ」、「教育データの利活用に関する有識者会議」等における検討の方向性と整合する形で、具体的なビジョンと講じるべき施策を示した。

今回の報告書では、現在の校務情報化の課題について、「校務処理の多くが職員室に限定され、働き方に選択肢が少ない」「紙ベースの業務が主流」「教育委員会ごとにシステムが大きく異なり、人事異動の際の負担が大きい」「校務支援システムの導入コストが高く小規模な自治体の教育委員会で導入が進んでいない」「学習系データと校務系データとの連携が困難」などが挙げられた。

そして、次世代の校務DXの方向性を「働き方改革」「データ連携」「レジリエンス」の観点から整理したうえで、今後取り組むべき施策として、「次世代の校務DXのモデルケースの創出」「『次世代の校務DXガイドライン』(仮称)の策定」「『教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン』の改訂」「過渡的な取組」「校務の情報化に向けた財政支援の在り方」を掲げている。

文科省「GIGAスクール構想の下での校務DXについて」の詳細は、下記を参照。
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/175/mext_01385.html

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