課題発見・解決能力の指導力を育む 定義なきSTEAM研修の課題

昨年12月26、27日、都内で次世代STEAM教育のための「教職員向けSTEAM研修」が行われた。「未来の教室」実証事業を進める経済産業省から受託したBarbara Poolの代表、井上祐巳梨氏に、研修で見えた教員の意識や今後の課題などについて話を聞いた。

井上祐巳梨

井上祐巳梨

株式会社 Barbara Pool 代表取締役
クリエイティブプロデューサー
日本大学芸術学部卒業。大手広告代理店に入社。2013年オーストラリア政府のキャンペーン「The Best Job in the World(世界最高の仕事)」では、世界60万人から日本人唯一の25名の中に選出。同年6月に株式会社Barbara Pool 設立、代表取締役に就任。2019年、一般社団法人STEAM JAPAN設立、代表理事に就任。

「教育改革にあたっては、まずは、今の日本の実力を直視すべき。過去の成功体験に囚われない、時代の変化に合わせた新しい教育『未来の教室』の構築が必要」

2018年7月に本格始動した経済産業省の「未来の教室」実証事業のホームページの冒頭には、こう記されている。そして、「一人ひとりが未来を創る当事者(チェンジ・メーカー)に育つことが求められる時代」において、チェンジメーカーを育む教育改革として最初に掲げているのが「学びのSTEAM化」だ。

STEAMとはScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)…

(※全文:4461文字 画像:あり)

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