なぜいま「リスキリング」なのか? 世界で語られるリスキリングの本質

ここ数年で言葉としての認知度を徐々に高めつつある「リスキリング」。だが、その本質を見誤ると、せっかくの施策も的外れになってしまう。2021年に経産省の会議で発表した「リスキリングとは ―DX時代の人材戦略と世界の潮流―」が話題を呼んだ石原直子氏に聞いた。

日本と海外で食い違う
「リスキリング」の現状

石原 直子

石原 直子

株式会社エクサウィザーズ
はたらくAI&DX研究所 所長
銀行、コンサルティング会社を経て2001年からリクルートワークス研究所に参画。人材マネジメント領域の研究に従事し、2015年から2020年まで機関誌『Works』編集長、2017年から2022年まで人事研究センター長を務めた。2022年4月、株式会社エクサウィザーズに転じ、はたらくAI&DX研究所所長に就任。専門はタレントマネジメント、ダイバーシティマネジメント、日本型雇用システム、組織変革など。著書に『女性が活躍する会社』(大久保幸夫氏との共著、日経文庫)がある。近年は、デジタル変革に必要なリスキリングの研究などに注力する。

2018年1月の世界経済フォーラム(ダボス会議)で、“リスキリング革命”が提唱されたのを契機に、世界的なリスキリングの流れが生まれた。当時の日本で、『リスキリング/リスキル』という単語を使う人は少なかったが、リクルートワークス研究所で人材マネジメント領域の研究に従事していた石原直子氏は、19年の終わり頃からリサーチ対象として興味を抱いたという。

(※全文:2343文字 画像:あり)

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