企業人にも必要なリベラルアーツ、思考を深めるには「独学」が不可欠

ビジネスパーソンにとって、「独学」の重要性やリベラルアーツを学ぶことの意義は、どういった点にあるのか。『リベラルアーツの学び方』『究極の独学術』などの著書を持つ明治大学・瀬木比呂志教授に、あるべき「独学」やリベラルアーツの在り方について話を聞いた。

「独学」でしかたどり着けない
学びの在り方とは?

瀬木 比呂志

瀬木 比呂志

明治大学 専門職大学院 法務研究科 教授
1954年生まれ。東大法学部在学中に司法試験に合格。1979年以降、裁判官として東京地裁、最高裁等に勤務。2012年明治大学教授に転身、専門は民事訴訟法・法社会学。在米研究2回。芸術諸分野、リベラルアーツについては専門分野に準じて詳しい。著書に『リベラルアーツの学び方』『究極の独学術』など。『ニッポンの裁判』により第2回城山三郎賞を受賞。

── 昨今、各大学でビジネスパーソンを対象としたリカレント講座が提供されるなど、いろいろな学びの手段がある中で、「独学」が求められる理由をどのように見ていますか。

かつて政治学者・思想史家の丸山眞男は、日本の文化や学問の状況を「タコツボ型」と評しました。各分野が無関係に並立し、それぞれが閉じたタコツボのようになって、内輪でしか通用しない言葉や価値観がはびこっている。現代の日本における世代の断絶、社会の分断もタコツボ型の表れです。

(※全文:2251文字 画像:あり)

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