女性後継者育成の鍵は、観察学習と経験学習にあり
女性活躍やダイバーシティ推進が叫ばれる中、女性が家業を継ぐという選択も増えつつある。長子相続の伝統が残る中小企業で、女性後継者を育成するためには、どのような課題をクリアすべきか。組織行動や女性後継者に詳しい法政大学大学院の高田朝子教授に話を聞いた。
親の意識やキャリア観の変化で
女性後継者数は緩やかに上昇
高田 朝子
── かつて日本のファミリービジネスは圧倒的に男性が後継者でした。昨今はその風向きが変わりつつあるようですが、現状をどのように見ていますか。
帝国データバンクによれば、個人事業主を除いた上場・非上場企業のうち、女性社長が占める割合は2023年に8.3%となり、1990年の4.5%から約30年で1.84倍に増加しています。緩やかながらも女性後継者の数が増えている背景には、親世代の意識変化や女性自身のキャリア観の変化があります。
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