後継者の成長を支える「越境経験」 社外に広がる「知の探索」の機会

これまで後継者教育は、主に社内での人材育成を中心に考えられてきた。しかし、静岡県立大学・落合康裕教授は、社内での学びだけでなく、「地域」やビジネススクール等を含めた「広域」での学びも重要になると語る。落合教授に、あるべき後継者教育の在り方について話を聞いた。

後継者教育の3層モデル
社外に広がる「知の探索」の機会

落合 康裕

落合 康裕

静岡県立大学 経営情報学部 教授
1973年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科博士後期課程修了。博士(経営学)。大和証券SMBC株式会社金融法人部、日本経済大学経営学部准教授を経て、現在、静岡県立大学経営情報学部教授。一般社団法人事業承継学会常務理事。専攻は、経営戦略論、経営管理論。著書に『事業承継のジレンマ』(ファミリービジネス学会賞、実践経営学会名東賞受賞)、『事業承継の経営学』等。日本経済新聞やさしい経済学において「事業承継成功のカギ」連載。

── 落合先生は事業承継に関する研究をされています。後継者を育成するためには、どのような学びや経験が重要になると見ていますか。

私は後継者教育について、「自社型」「地域型」「広域型」という3層モデルで整理できると考えています(図参照)。

(※全文:2233文字 画像:あり)

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