後継者に特化した学びのコミュニティ 「アトツギファースト」が描く未来

若い世代へ向けた事業継承教育を全国的に広めるため、2018年6月に設立した、一般社団法人ベンチャー型事業継承。「若い継承者が会社の生き残りをかけて生み出す新たな価値が、地域に活力を生み出す」と話す代表理事の山野千枝氏。同団体が展開する取組などについて話を伺った。

高まる後継ぎへの期待
想いが生み出すイノベーション

山野 千枝

山野 千枝

一般社団法人ベンチャー型事業承継 代表理事
1969年岡山県生まれ。関西学院大学卒業後、大阪市の中小・ベンチャー企業支援機関でビジネス情報紙編集長や事業部長を歴任。同族企業の存続力に着目し、後継者の新規事業や業務改善を支援する同団体を設立。関西学院大学大学院・関西大学非常勤講師。著書『アトツギベンチャー思考』(日経BP)、『劇的再建』(新潮社)。

「挑戦するアトツギが日本経済に地殻変動を起こすエコシステムを実現する」をビジョンに掲げ、2018年6月に設立された一般社団法人ベンチャー型事業継承。代表理事を務める山野千枝氏は、同団体設立前に、大阪市経済戦略局で中小企業支援やスタートアップ支援に関わり、「会社を残したい」という想いがイノベーションを生みだすことを、肌で感じてきた。また、中小企業の後継者不在問題がささやかれはじめた2009年頃から、「そうした想いから生まれるイノベーションの文化がなくなっていくのでは…」という危機感を抱いてきたという。

(※全文:2258文字 画像:あり)

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