ポプラ社と東大、全国保育・幼児教育施設の絵本・本環境実態を初調査

ポプラ社は5月20日、子どもを取り巻く読書環境の改善を目的として、東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センターと共同で取り組む「子どもと絵本・本に関する研究」プロジェクトより、2020年2月に行われた第1回記者発表レポートをホームページで公開した。

記者発表では、共同研究の3つの柱のひとつ、「調査研究」の第一弾として実施した全国の保育・幼児教育施設(認定こども園、幼稚園、認可保育所、認可外保育施設等)の絵本・本環境実態調査の結果の概要が発表された。

調査結果によると、絵本・本の年間購入予算については、多くの施設が5 万円未満と回答。具体的には、年間予算が5 万円未満の施設は認可保育所で60.4%、幼稚園で55.0%、認定こども園で41.1%だった。また、蔵書数については「300 冊未満」と回答があったのは認可保育所では30.8%であったのに対して、幼稚園では9.8%、認定こども園では7.7%で、施設形態によって蔵書数に差が見られた。

義務教育段階の教育施設(小中学校)における1 校当たりの年間の図書費用は、全国平均で、小学校では平均49.8 万円、中学校では58.7万円となっている。また、蔵書数は小学校では10,335 冊、中学校では11,579 冊となっている。従って、就学前の保育・幼児教育施設の蔵書数・図書予算は、小中学校と比べて非常に少ないことが判明した。

調査結果の発表資料は以下を参照。

https://www.poplar.co.jp/topics/50025.html

2020.5.21(1)