一関高専 スタートアップ創出へ、学生の自由な挑戦を後押し

日本が復活するためには、アントレプレナーシップが不可欠であり、高専生は起業家として活躍できる大きなポテンシャルがある――。一関高専が力を注ぐ起業家人材の育成やアントレプレナーシップ教育について、校長の荒木信夫氏と副校長の福村卓也氏に話を聞いた。

高専生は起業家として
大きなポテンシャルがある

荒木 信夫

荒木 信夫

一関工業高等専門学校 校長

福村 卓也

福村 卓也

一関工業高等専門学校 副校長(地域連携・研究推進担当)・地域共同テクノセンター長

──一関工業高等専門学校(一関高専)は、起業家人材の育成やアントレプレナーシップ教育に力を注がれています。その狙いや背景にある問題意識とは、どういったものですか。

荒木 一関市は、岩手県の中でも人口減少が深刻な地域です。本校には優秀な学生が集まっており、大きな夢を抱いて勉学に励んでいますが、学生の多くは卒業すると地元を離れてしまいます。高専にとって地域への貢献は重要な使命であり、地元に残って活躍する人材を輩出しなければなりません。

高専は中学卒業を入学資格とし、5年一貫という独自の教育制度により、実践的な専門技術者を養成しています。深く高度な専門知識を有する学生がたくさんいますから、そうした若者が経営感覚やアントレプレナーシップを備えれば、起業家として活躍できる大きなポテンシャルがあります。

また、地方には尖った若者がチャレンジできる土壌が…

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