子どもの「自律」を育む 理想の小学校づくりを目指す

今、岩手県八幡平市の安比高原で新しい小学校づくりへのチャレンジが始まっている。吉田なおみ氏は、自身の子どもが学ぶ国際バカロレア校の教育に刺激を受け、大人である自分自身も主体的に社会と関わらなければと決意。自らの手で新しい学校を設立しようと動き始めた。

「自律」の大切さを痛感、
新しい学校設立に自ら挑戦

吉田 なおみ

吉田 なおみ

一般財団法人 安比高原学園設立準備財団 代表理事
岩手に新しい小学校をつくる会 代表
上智大学文学部を卒業。会社員時代にマッサージの技術を習得し、マッサージの店を始める。出産を機に専業主婦に。2023年、一般財団法人 安比高原学園設立準備財団を設立。現在シンガポール在住。2児の母。

吉田なおみ氏は「岩手に新しい小学校をつくる会」を発足し、2023年8月に安比高原学園設立準備財団を立ち上げ、学校設置に向けた準備を開始した。2027年4月に安比高原小学校(仮称)の開校を目指している。同校は「自律協挑」を理念とし、自律した個人が協働しながら挑戦を続けられる教育を行う方針だ。

吉田氏は小学校設立を思い立った理由について、次のように語る。

「父の死で一時的に事業を承継した際、想定外のことが多すぎて、対応しきれない自分に大きく失望しました。その経験を通して、それまでの自分は常識や一般的な考え方を判断の基準にしていたので、人の意見に翻弄されることが多く、自分の基準で考えて主体的に行動してこなかったことに気づきました」

主体的に考え行動する「自律」の大切さを実感した吉田氏は、…

(※全文:2274 文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。