岩手大学 「共考と協創」の行動規範の下、地域から頼られる大学に

岩手大学は2030年を見据えたビジョンにおいて、よりよい未来を創造する「地域の知の府」「知識創造の場」として、地域に頼られ、尊敬され、愛される大学となることを目指している。ビジョンの実現に向けた取組みと展望について、小川智学長に話を聞いた。

「共考と協創」に力を注ぎ、
ビジョンの実現を目指す

小川 智

小川 智

岩手大学長
1981年筑波大学第一学群自然学類卒業、1983年筑波大学大学院理工学研究科理工学専攻修士課程修了。日本ゼオン株式会社研究開発センター開発研究所研究員、筑波大学助手化学系などを経て、1992年に岩手大学に入職。以降、岩手大学工学部教授、工学部応用化学科長、理事・副学長などを経て、2020年4月より現職。取得学位:理学博士。専門は有機元素化学、有機材料化学。

──岩手大学は、「共考と協創」という行動規範を掲げられています。どういった思いを込められていますか。

「共考と協創」には、私のリーダーとしての考え方が込められています。リーダーの重要な役割は、構成員を導くためのビジョンや目標を明確にし、意思決定をすることにあります。しかしながら、その方向に構成員の行動ベクトルが揃うためには、自律的かつ主体的に各部門のリーダーや他のメンバーに働きかけ、支援してもらうフォロワーシップが重要です。

そこで「地域の知の府」「知識創造の場」として岩手大学が存在し続けるために、10年後を見据え策定した「岩手大学ビジョン2030」は、構成員全員の意見を聴取し、…

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