社内にロールモデルとなる先輩や上司が「1人もいない」若手社員が3割

人事評価制度の構築・運用を手掛ける株式会社あしたのチームは7月5日、「中小企業で働く20代のキャリア形成に関する意識調査」の結果を発表した。

調査は5月、全国の中小企業(社員数300名未満)に1年以上勤務する20歳~29歳の正社員を対象に実施。300人から回答を得た。

自身のキャリアビジョン(数年先までの職務経験や役職の希望、ありたい姿など)がどの程度見えているか尋ねたところ、「ぼんやりと見えている」が33.3%で最多。「はっきり見えている」は6.3%にとどまった。一方「ほとんど見えていない」が32.0%、「まったく見えていない」が28.3%に上った。

「ほとんど見えていない」、「まったく見えていない」と回答した人に、その理由について尋ねたところ(複数回答可)、「先輩社員や上司を見て希望が持てないから」(24.9%)が、「自身のライフプラン(移住・留学・結婚・出産・子育て・介護等の予定・計画)が見えないから」(28.7%)に次いで多い結果となった。

実際、社内にキャリアの参考や目標にできる先輩社員や上司がどの程度いるか全員に尋ねたところ、「1人もいない」が30.0%で最多であった(画像参照)。「1人もいない」の割合は、1つ目の質問でキャリアビジョンが「ほとんど見えていない」、「まったく見えていない」と回答した人では44.2%に上った。

社内に参考や目標となる人物がいない、または少ないことから、キャリアビジョンが持てずにいると考えられる一方、働き方や生き方の多様性を尊重する価値観の20代社員には、そもそもロールモデルは機能しないとも考えられ、より個に焦点を当てたキャリア形成が求められるとしている。

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あしたのチーム プレスリリースより