健康に「良い」と「悪い」、何が違う? 「量の概念」を知る

SNSやメディアなどで、「○○の食品は健康に良い」と目にすることは少なくない。では、その○○だけ食べていれば健康になれるのだろうか? 逆に、健康に悪い食べ物とは、どんなものだろうか? 健康情報を解釈する上で重要な「量の概念」について紹介する。

市川 衛

市川 衛

2000年、東京大学医学部健康科学・看護学科卒業後、NHK入局。
医療・健康分野を中心に国際的に取材活動を展開。2016年スタンフォード大学客員研究員を経て、2017年一般社団法人メディカルジャーナリズム勉強会を設立し代表に就任。2021年にNHKを退職後は、READYFOR株式会社 基金開発・公共政策部門の責任者として社会課題の解決のため活動する団体の支援事業を行う。2020年より広島大学医学部客員准教授(公衆衛生)に就任。東京大学、産業医科大学などで医師や医学生を主な対象に教育活動を行っている。

一酸化二水素(ジハイドロジェン・モノオキサイド:DHMO)という恐ろしい物質をご存じでしょうか?

DHMOを摂取しすぎると「希釈性低ナトリウム血症」という状態になり、場合によっては死に至ります。実はこのDHMO、マンションなどの水道管の中に多く含まれていることがあります。もしかしてあなたも、知らないうちに口にしてしまっているかもしれないのです。

…ここまでを読んで、ちょっと心配になったかたもいらっしゃるかもしれません。でもご安心ください。種明かしをしますと、一酸化二水素(DHMO)とは、化学式で書けばH2O。要は「水」のことを化学っぽく言い換えただけです。実は水も、例えば1日に50リットルなど、…

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