「検査」は意外に「間違える」!? 検査結果をどう読みとけばよいのか
新型コロナウイルス感染症でいっそう身近な存在となった「検査」。陽性か陰性かで一喜一憂しがちだが、これはどのような仕組みに基づいて決まるのだろうか?今回は「検査の結果の読み解き方」について、がん検診を題材に解説する。
PCR検査や抗原検査、さらには抗体検査など…。新型コロナをきっかけに、色々な検査が話題になりましたね。そういえば、がん検診や健康診断など、私たちの暮らしの周りにはいろいろな「検査」がありますが、その結果ってどのくらい信頼できるのでしょうか?
迅速検査で「陰性」だけど…?
市川 衛
ひとつ、身近な例で確かめてみましょう。医療の検査の一つに「インフルエンザ迅速検査」があります。熱があったりして医療機関に行くと、「検査しますか?」と言われ、鼻を長めの棒でグリグリされるやつですね。新型コロナの陰でインフルエンザは減っていますが、2019~2020年の冬までは、誰もが1年に一回は受けるのでは? というほど身近な検査でした。
では、質問です。インフルエンザの流行シーズン、あなたは38℃以上の発熱やせきなどの症状があり、医療機関を受診しました。迅速検査を受けると、結果は「陰性」でした。インフルエンザでは「ない」とされたわけです。そんなとき、実はあなたはインフルエンザである。つまり結果が「間違っている」可能性は何%くらいあるでしょうか?…
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