文科省、「第9回ものづくり日本大賞」受賞校を決定

文部科学省は、生徒を対象としたものづくり人材の育成に係る活動を行う学校のうち、特に優秀な功績を収めた学校に対して、文部科学大臣賞を授与し、表彰を行う制度を「ものづくり日本大賞『ものづくりの将来を担う高度な技術・技能』分野 青少年支援部門」として創設している。各都道府県・政令指定都市教育委員会から推薦があった学校について、外部の有識者から構成される選考委員会において厳正な審査を行い、第9回ものづくり日本大賞文部科学大臣賞の受賞校を「三重県立四日市工業高等学校」、「宮崎市立加納中学校」の2校に決定した。

四日市工業高校は、三重県内最大規模の工業高校であり、石油化学コンビナートや半導体、自動車産業を中心とした地域を支える技術者を、地域の産・官で組織する「協働パートナーズ」などと連携して育成している。高度な知識・技術や職業人として必要な力を身に付けさせるため、入学時からキャリア教育をとおして資格の重要性を理解させ、技能士をはじめとする国家資格の取得に各学科が積極的に取り組むとともに、様々な競技会にも参加し、高校生ものづくりコンテスト全国大会での優勝、若年者ものづくり競技会での入賞など多くの大会で成果を上げている。

さらに、同校では県内で高校卒業後も工業に関する学習をとおして、グローバルな視野を持った地域の産業界の担い手のリーダーを育成するため、「ものづくり創造専攻科」を設置(H30)し、専攻科では、大学教員による講義や企業技術者による指導、地元企業での長期研修、海外研修などの取組を進めている。

また、加納中学校は、平成26年度から毎年、全国中学生創造ものづくり教育フェアにおいて、「豊かな生活を創るアイデアバッグ」コンクール部門および「あなたのためのおべんとう」コンクール部門に宮崎県代表、九州地区代表として出場し、全国大会において上位入賞(厚生労働大臣賞や文部科学大臣賞等)を果たした。同大会に参加するまでの過程や大会で多様な体験と切磋琢磨の機会を得ることで、ものづくりの将来を担う人材育成を行っている。

23.1.30news1

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