さいたま市、学びの多様化学校を2026年春に設置

さいたま市は12月5日、「学びの多様化学校」を2026年4月に設置することを発表した。市内在住の不登校児童生徒に、学びの場と居場所を提供する。

学びの多様化学校(「不登校特例校」とも)は、文部科学大臣の許可を受け、不登校児童生徒のニーズに応じた特別な教育課程を編成・実施する学校。

2005年の「学校教育法施行規則」改正により誕生。2024年現在、全国に35校(うち公立21校、私立14校)設置されている(画像参照)。

さいたま市においても全国同様、不登校児童生徒が年々増加していることから、設置が決定した。

さいたま市立教育研究所内に設置された「本校」と、市内の6つの教育相談室内に設置された「キャンパス」、さらにはメタバースにて、不登校児童生徒に一人ひとりのニーズに応じた支援を提供する。

音楽、美術、保健体育、技術・家庭の内容を関連付けて学んだり、先端技術を活用した探究を行ったりする独自の教科「未来工房」を通じ、学力やコミュニケーション能力を涵養する。さらに公認心理師や精神保健福祉士が悩みの相談に乗る。

対象は、市内在住で学校を30日以上欠席している、もしくはしていた児童生徒。市立の学校となるため、入学するには在籍中の学校からの転入学の手続きが必要。

2026年4月の正式開校に先立ち、来年7月に「プレ開校」する。プレ開校の児童生徒の募集は4月にも始まる予定。

全国の学びの多様化学校。文科省資料より