神戸大学とコニカミノルタ「理系アントレプレナー人材」育成で提携

神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科とコニカミノルタは、3月8日、理系アントレプレナー人材の育成に関する包括的な人材育成提携契約を締結したと発表した。

神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科ではかねてより「文理融合教育」を通じて自然科学研究の発見を経済的価値の創造につなげる「理系アントレプレナー」を育成しており、一方のコニカミノルタも事業活動を通じて社会課題を解決するイノベーションを生み出す人材を育成している。本契約を通じ、両者は人材育成のメソッドを共同で構築し、社会的な波及効果を目指すことで協力する。

具体的な取り組みとして、同研究科の博士課程後期課程にコニカミノルタの社員を受け入れ、「文理融合教育」を行い、理系アントレプレナーの育成に取り組む。また、コニカミノルタは研究科前期課程学生に対して実務的なノウハウを提供し、両者が学生教育を通じて共同研究を進めることで、社会的な課題を解決するためのプランを作成する。

科学技術イノベーション研究科は、理系アントレプレナーの育成を目指して2016年に開講した大学院。コニカミノルタは、ケミカル、オプトロニクス、イメージングの研究開発者を数多く擁し、AIやデジタル技術を活用することで、社会課題の解決に貢献できる技術、サービスを提供してきた。

神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科では、大学と企業の共同研究をきっかけに社員が大学で学ぶ例は多くあるものの社員の大学での学びから共同研究への発展を目指す本件はユニークな事例と言え、また、その過程でブレークスルーをイノベーションにつなげる理系人材を育成できることも先進的な取り組みであると考えているとしている。

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