立教学院、LGBTQ+や事実婚の教職員を支援する「パートナーシップ制度」新設

学校法人立教学院は、2026年4月1日より、多様な背景を持つ教職員が等しく安心して力を発揮できる環境の整備を目的とした「立教学院パートナーシップ制度」を施行した。本制度は、法律上の婚姻関係にない場合でも、日常生活において生計を一にし、互いに協力し助け合うことを約した二人を婚姻に相当する関係と定義するものだ。これにより、従来は法律婚の配偶者にのみ適用されていた諸制度を、事実婚や同性パートナーなどのパートナーシップに対しても適用する。

提供:立教大学

導入の背景には、LGBTQ+などのセクシュアリティに関わるものや、選択的に婚姻届を出さない形態など、家族のあり方が多様化している現代社会の状況がある。立教大学は「立教大学ヒューマン・ディグニティ宣言」において、個々人の人格と尊厳が尊重され、他者を受けとめ生き合うキャンパスづくりを掲げており、今回の制度導入は同宣言の基本方針に則った具体的なダイバーシティ施策の進展といえる。

2026年4月時点で適用対象となる制度は、結婚祝金や出生祝金、弔慰金などの「慶弔見舞金」、扶養家族を有する勤務員への「扶養家族手当」、世帯状況に応じた「住宅手当」、そして忌引や慶事の際に付与される「特別休暇」の4項目だ。これらの制度における配偶者や子の定義に、パートナーおよびパートナーとの子とパートナーの子が含まれることになった。なお、同学院は今後も適用範囲の拡大について順次検討を進める方針を示している。

立教大学は長年にわたりジェンダー教育や研究活動に注力してきた実績を持つ。1998年4月には、性差やセクシュアリティについて考える場として「ジェンダーフォーラム」が誕生した。同フォーラムでは、専門とする報告者を招いてディスカッションを行う「ジェンダーセッション」を継続的に開催しており、2025年には通算97回を数えた。直近では「アセクシュアル・アロマンティック」など多角的なテーマを取り上げ、社会におけるジェンダーへの気づきを提供している。また、学生が性自認に関わらず自由に語り合える「コーヒーアワー」を毎月1回程度開催するほか、ジェンダーの視点による研究を奨励する奨学生の募集も行っている。

今回の制度施行にあたり、立教学院院長・立教大学総長の西原廉太は、1874年の創立以来、一貫して「人間の尊厳」を大切にしてきた建学の精神に言及した。2021年4月に公表したヒューマン・ディグニティ宣言では、性別、性自認、性指向、家族関係などの個人的属性を理由としたあらゆるハラスメントを許さない姿勢を明確にしている。西原総長は、新制度の開始により多様な属性を持つ者がさらに安心して働くことができる職場環境を整え、学生が豊かな学びと生活を送れるキャンパスの実現を目指すと強調した。