理念浸透のメカニズムとは? 深い内省の機会が「主体的個人」を育む

理念の共有・活用を図り、パーパスドリブンを推進するためには、能動的・主体的な個人が求められる。理念浸透のメカニズムについて研究するウェイアンドアイ・粟野智子代表に、「主体的個人」を育むために必要なこと、内省の重要性について、話を聞いた。

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理念浸透のメカニズム

粟野 智子

粟野 智子

株式会社ウェイアンドアイ 代表取締役
学習院大学英米文学科卒業後、コンサルティング会社に入社。約200社の経営本格支援に携わり、チームリーダー、部門長を務めた後、2014年に株式会社ウェイアンドアイを設立。2008年、立教大学ビジネスデザイン研究科(経営管理学修士)修了。2021年、東京都立大学経営学研究科 博士後期課程 単位取得退学。

── 粟野さんはウェイアンドアイにおいて、理念の浸透・共有・活用を支援する事業を手掛けるとともに、大学院等で経営理念に関する研究に取り組まれてきました。理念の浸透について、どのように整理することができますか。

理念浸透に関する近年の先行研究では、組織が理念を従業員に押しつけるのではなく、従業員の主体性を尊重して理念の共有を図ることが重要になると指摘されています。国内外において理念浸透のメカニズムは、主に「センスメイキング(意味生成)」「内面化」「フィット・マッチング」などの理論をベースに研究されてきました。

(※全文:1920文字 画像:あり)

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