筑波大学 次のパンデミックに備え研究・臨床・行政を繋ぐ「協働大学院」設置 2027年4月開講へ
筑波大学は、国立健康危機管理研究機構(JIHS)および国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBN)と「感染症危機管理学研究教育推進コンソーシアム」を形成し、2027年4月に新たな「協働大学院」を設置する。本取り組みは、将来的なパンデミックの発生を見据え、国際的に感染症対策を牽引できる高度専門職業人やグローバルリーダーの育成を目的としている。
協働大学院とは、大学が国の研究機関や民間企業などと組織の枠を超えて連携し、教育プログラムの企画・運営・指導を共同で行う大学院教育の仕組みである。筑波大学における協働大学院の設置は、今回で5例目となる。
新設される大学院では修士課程と博士課程を設け、学生は国立健康危機管理研究機構や医薬基盤・健康・栄養研究所に所属する一線の研究者や実務家から直接指導を受ける。「感染症の基礎研究」「医薬品・ワクチン・診断技術の社会実装」「危機管理」の3領域を教育の柱に据え、特に未知の病原体が出現した際の初動対応力を強化するため、研究・臨床・行政の連携による実践型教育体制を構築する。科学的エビデンスに基づきながら、感染症が社会に及ぼす影響までを俯瞰できる人材の育成を目指す。
連携先となる国立健康危機管理研究機構は、2025年4月1日に国立感染症研究所と国立国際医療研究センターが統合して設立された組織である。「感染症総合サイエンスセンター」として、感染症の情報収集・分析・リスク評価機能、研究・開発、そして臨床面において、次のパンデミックを見据えた世界トップレベルの組織の構築を目指している。
また、医薬基盤・健康・栄養研究所は、メディカルからヘルスサイエンスまでの幅広い研究を特長とする国立研究開発法人である。茨城県つくば市にある「霊長類医科学研究センター」では、創薬分野において重要な霊長類を用いた研究基盤の整備や疾患モデルの作製といった研究を行っている。