リスキリング経験の有無で年収に約140万円の差 マイナビ転職調査

株式会社マイナビは3月12日、20~59歳の正社員を対象に実施した「転職動向調査2024年版(2023年実績)」の結果を発表した。2023年の正社員の転職率は7.5%(前年比0.1pt減)で、調査を開始した2016年から約2倍以上と高水準で推移している。性年代比率を見ると、男性30代(23.3%)がもっとも多い。2021年以降、30~50代のミドル世代の男性が転職した比率が高まっており、2023年では、47.6%と約半数がミドル世代の男性だった。

転職理由は前年から引き続き、全体では「給与が低かった」が11.5%で最多。男女別に見ると、男性は「給与が低かった(12.1%)」、女性は「職場の人間関係が悪かった(13.7%)」がもっとも多かった。転職先を決めた理由では、全体と男女別ともに「給与が良い」が最多となったが、女性は「休日や残業時間が適正範囲内で生活にゆとりができる(13.3%)」「希望の勤務地である(11.2%)」も比較的高かった。女性は男性と比べ人間関係やプライベートとの両立を考えて転職活動を行う傾向が示された。

転職後、年収が上がった割合は39.1%(前年比0.4pt減)。もっとも年収が上がったのは男性40代で、45.4%が転職によって年収が増加した。一方女性は男性に比べて年収が上がった割合が低い傾向にあり、転職理由と転職先決定理由でも給与以外の項目が目立った影響があると考えられる。

転職後の平均年収額を見ると、489.6万円となり、転職前の平均年収472.5万円より17.1万円増加した。転職後の差額が大きかった性年代は男性40代(+26.5万円)と男性20代(+26.1万円)。一方、差額がもっとも低かった性年代は女性20代(+3.3万円)だった。

転職後の平均年収額をリスキリング有無別に見ると、リスキリング経験がある人は559.3万円、経験がない人は419.5万円で、139.8万円の差があった。男女別にみても、それぞれ100万円以上の大きな差がある。転職前後の年収差をリスキリング有無別に見ると、リスキリング経験ありは+25.1万円、経験なしは+8.1万円と差が見られる結果となった。

マイナビ・プレスリリースより